fc2ブログ














梨木神社 萩 『浮穴媛のこどもたち』 

京都市上京区 梨木神社
2017年10月初旬 撮影

梨木神社 萩

梨木神社爆破事件

1977年元旦午後8時45分頃、梨の木神社境内で新左翼活動家・加藤三郎消がしかけた消火器爆弾が炸裂しました。
幸い、境内に参拝者はなく、宮司さんたちがすぐに消化活動を行ったので、本殿が少し焦げる程度の被害ですんだのですが。

加藤はマスコミに次のような趣旨の犯行声明文を送りました。
「三条実美は搾取と抑圧の明治政府を樹立し、他民族を侵略し、反体制運動を弾圧した。よって爆破の刑に処する。」

声明文の名義は「闇の土蜘蛛」「浮穴媛のこどもたち」となっていました。

梨木神社は三条実万と三条実美親子を祀っています。
三条実美は1868年に明治政府の副総裁となり、1869年には右大臣、1871年には太政大臣を務めた人物です。

梨木神社 萩2

②土蜘蛛とは斬首されて首のない人のことだった?

加藤は声明文の名義を「闇の土蜘蛛」「浮穴媛のこどもたち」としていましたが、「土蜘蛛」とは古代の日本において朝廷・天皇に従わなかった人々のことで
日本書紀や風土記に土蜘蛛についての記述があります。

土蜘蛛は特定の地域に住んでいたまつろわぬ民のことではなく、豊後国4箇所、筑後国1箇所、肥前国7箇所、肥後国1箇所、日向国1箇所、大和国5箇所、越後国1箇所、常陸国3箇所に土蜘蛛の存在があったようです。

私は土蜘蛛とは謀反の罪で斬首された人のことではないかと考えています。

昆虫の体は頭部・胸部・腹部の3つに分かれていますが、蜘蛛は頭胸部と腹部のふたつの部分からなり、昆虫とは別の動物とされています。

蜘蛛の体 

昔の人は蜘蛛を頭部のない昆虫だと考えたのではないでしょうか。
そして土蜘蛛とは謀反の罪により頭部を斬られた人物の怨霊のことではないかと思うのです。

詳しくはこちらの記事を読んでくださいね~ → 中の島公園 バラ 『バンパネラを捕らえるバラの罠』 

日本書紀・景行紀には「土蜘蛛は石窟に住む」というような記述がありますが、これは埋葬された墓の中に住むという意味ではないでしょうか。

梨木神社 萩4

③土蜘蛛の女首領・浮穴媛

土蜘蛛の首領の中には女性と考えられる者もいます。

『豊後国風土記』には、五馬山の五馬姫(いつまひめ)、土蜘蛛八十女(つちぐもやそめ)の話があります。
また、『肥前国風土記』には、大山田女(おおやまだめ)、狭山田女(さやまだめ)、海松橿媛(みるかしひめ)、嬢子山の八十女人(やそおみな)、浮穴の郷の浮穴沫媛(うきあなあわひめ)、速来の村の速来津姫(はやきつひめ)などが登場します。

浮穴媛とは浮穴沫媛のことでしょう。

それにしても肥前(佐賀県)には女の土蜘蛛の首領が多い~!
なんで肥前には女の土蜘蛛の首領が多いの?

梨木神社 萩5

④邪馬台国は土蜘蛛の国だった?

あ、でも邪馬台国も卑弥呼が女王でしたね。

私は邪馬台国とは物部王朝のことであり、卑弥呼は倭迹迹日百襲姫命、卑弥呼の男弟は倭大国魂神=大物主神のことではないかと考えています。
その理由については説明すると長くなるので、こちらの記事を読んでくださいね。↓
崇神天皇陵 夕日 『卑弥呼は倭迹迹日百襲姫命、男弟は大物主、狗奴国の男王は崇神天皇?』 

天皇家の祖神・天照大神が女性なのは、天照大神が物部王朝の女性であり、そこへ日向からやってきた神武が婿入りしたからだと思います。
つまり、天照大神とはもともと物部氏の神であり、天照大神の子孫のみが大和の国をおさめるというような考え方があったのではないかと思うのです。
日向からやってきた神武は物部王朝に婿入りしたものの、天照大神の子孫ではなかった。
どうすれば、自分の子孫に皇位継承させることができるか。
その方法が天照大神を女性にするということだったのではないでしょうか。
天照大神が女性なら、神武は天照大神と結婚することで、自分の血をひくものに皇位継承させることができますね。
天照大神が男性なら、神武は男性なので天照大神と結婚することができず、自分の血をひく者に皇位継承させることができません。

そして記紀には繰り返し、同母兄弟または同母姉弟の結婚を禁忌とする物語が記されています。
天照大神が物部王朝の皇女だとすると、物部王朝の皇子が王位につくためには、近親相姦するしかありませんが、それが禁じられたため、物部王朝は天皇家に乗っ取られたのではないでしょうか。

物部王朝は天皇家にとってまつろわぬ民、土蜘蛛だったといってもいいと思います。

梨木神社爆破事件の犯人・加藤三郎がいうように、わたしたちも浮穴媛のこどもたちなのかもしれませんね。
(も私は左翼じゃないけど、論理的に考えるとそうなると思う。えっ、論理的じゃない?笑~)

梨木神社 萩3 

まとめサイトなどへ無断で転載することはおやめください。

歴史ブログ・
旅 free style もよろしくお願いします~。

毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!




にほんブログ村

 

関連記事

[2017/10/15 10:18] 京都府 | トラックバック(-) | コメント(-)