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足立の花火 『道祖神の招きを受けて旅立った松尾芭蕉』 

2017年7月22日 撮影

足立の花火2

①松尾芭蕉はここから旅立った。


東京都足立区の荒川で『荒川の花火』が行われます。
花火会場の近くには千住という地名があり、ここから松尾芭蕉は『奥の細道』の旅に旅立ったとされます。

足立の花火8

②道祖神の招きを受けたのに、芭蕉は道祖神をお詣りしなかった?

『奥の細道』の序文はこうです。

月日は百代の過客にして、行きかふ年も又旅人なり。
舟の上に生涯をうかべ、馬の口とらえて老をむかふる物は、日々旅にして旅をすみかとす。
古人も多く旅に死せるあり。
予もいづれの年よりか、片雲の風にさそはれて、漂泊の思ひやまず、海浜にさすらへ、
去年の秋江上の破屋に蜘の古巣をはらひて、やや年も暮れ、、春立てる霞の空に白川の関こえんと、
そぞろ神の物につきて心をくるはせ、道祖神のまねきにあひて、取るもの手につかず。

足立の花火7

ここに「道祖神のまねきにあひて」とあるからには、松尾芭蕉は道祖神をお詣りしたのだろう、と思いませんか?
ところが、奥の細道をざっと斜め読みしてみたところ、芭蕉が道祖神をお詣りしたという記録はありません。

道祖神ってのは旅の守護神です。
「道祖神の招きを受けて」とは「旅の神様に招かれて=旅に出たくなって」という意味で「道祖神がお詣りにこい」と誘ったという意味ではないんでしょうか?

足立の花火4 

③男体山と女峰山は男女双体の神

いえいえ、松尾芭蕉はちゃんと道祖神をお詣りしていると私は思います。

松尾芭蕉は日光を訪れています。




地図中央下に中禅寺湖があり、その北に男体山がありますね。
男体山の東北には女峰山、男体山の北には太郎山があります。
日光東照宮は中善寺湖の東、白糸滝という文字の下です。

男体山 
向かって左が男体山

この三つの山は御神体として信仰され、それぞれ二荒山神社の三柱の神々にあてられています。

男体山(2486m)・・・大己貴命(おおなむちのみこと)・・・・・・・・千手観音・・・・・・・・・父
女峰山  (2464m)・・・田心姫命(たごりひめのみこと)・・・・・・・・阿弥陀如来・・・・・・・・母
太郎山  (2368m)・・・味耜高彦根命(あじすきたかひこねのみこと)・・馬頭観音・・・・・・・・・子

そして、道祖神は男女双体の神です。

多気山不動尊 道祖神

多気山不動尊 道祖神

男体山(大己貴命)が男神、女峰山  (田心姫命)が女神なので、二荒山神社の御祭神は男女双体だといえるのではないでしょうか?

足立の花火5

④多次元同時存在の法則


「日本では道祖神の男神はサルタヒコで女神はアメノウズメやん、大己貴命&田心姫命は道祖神じゃないやん」って?

でも日本の信仰はルーズで、仏教の神と神道の神を習合したり、神道の異なる神を同一視したりすることが多いです。

足立の花火3

籠神社の宮司・海部光彦氏は多次元同時存在の法則なるものを説いておられます。

【多次元同時存在の法則】

①神に適用されるものであり、原則として実在の人間には適用できない
②神の世界は時間と空間を超越する
③神は分身を創ることがある
④神の分身は別名で表現される
⑤同じ名前の神は同一神である

私はこれに「⑥同様のことをしている神は同一神である」というのをくわえたいですが。

そして海部光彦氏は、「最終的には、八百万の神々のすべてが、天照大神に集約される仕組みになって いる」とおっしゃっています。

足立の花火6 
足立の花火


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[2017/08/11 15:41] 東京都 | トラックバック(-) | コメント(-)