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浅草神社 浅草寺 三社祭 『丸〆猫はなぜ三毛猫なの?』 


東京都台東区 浅草寺
三社祭・・・5月第3週の金・土・日曜日

三社祭7 
①浅草神社は招き猫発祥の地?

商売繁盛の縁起物に招き猫ってありますよね。
招き猫発祥の地については、豪徳寺(東京都世田谷区)・自性院(東京都新宿区)・伏見稲荷(京都府伏見区)など、いくつかの説があります。
その中に浅草神社を招き猫発祥の地とする説もあります。

老婆が猫を飼っていましたが、貧しさから猫を手放しました。
あるとき老婆の夢枕に猫が現れ、「私の人形を作るにゃん!そしたら福徳があるにゃん!」と言いました。
そこで老婆は今戸焼の猫の人形を作り、三社様(浅草神社)で売ったところ、飛ぶように売れ、評判になりました。(武江年表/1852年)

浅草観音猫の由来/浅草寺梅園院境内でひねり土人形を造っていた老夫婦の愛猫が、小鳥を殺したことに罪悪感を感じて井戸に身投げしました。
その後老婆の夢枕に猫が現れ「おばあさんの病気を治すにゃん!」と言いました。
老婆が猫の人形を拝んだところたちまち病が治りました。(藤岡屋日記 嘉永5年「1852年」の項)

②丸〆猫

File:Characters from Plays as Merchants and Customers, from the series Flourishing Business in Balladtown 02.jpg

https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/5/51/Characters_from_Plays_as_Merchants_and_Customers%2C_from_the_series_Flourishing_Business_in_Balladtown_02.jpg よりお借りしました。

歌川広重 [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で


上は歌川広重の『浄るり町繁花の図(部分)より丸〆猫』です。

「金銭や福徳を丸く勢〆ると」という縁起かつぎから、後ろに「丸に〆」の陽刻があるそうです。

三社祭5 

③ブチから三毛猫に?

広重が描いた丸〆猫は白地に黒のブチのように見えます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%B8%E3%80%86%E7%8C%AB#/media/File:%E4%BB%8A%E6%88%B8%E7%84%BC_%E4%B8%B8%E3%80%86%E7%8C%AB_%E5%98%89%E6%B0%B8%E5%AE%89%E6%94%BF%E9%A2%A8%E5%9E%8B.JPG

リンク先の写真は今戸焼 丸〆猫 嘉永安政風型と書いてありますが、やはり白地に黒ブチですね。

ところが、昭和戦前型は三毛猫になっています。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%B8%E3%80%86%E7%8C%AB#/media/File:%E4%BB%8A%E6%88%B8%E7%84%BC_%E4%B8%B8%E3%80%86%E7%8C%AB_%E6%98%AD%E5%92%8C%E6%88%A6%E5%89%8D%E5%9E%8B.JPG

もともとは白地に黒ブチだったのが、しだいに三毛猫の丸〆猫が作られるようになったのかも?
もしかしたら三社様(浅草神社)の社名にちなんで三毛猫になったんだったりして?

招き猫も三毛猫ですね。

File:Manekineko1003.jpg

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Manekineko1003.jpg?uselang=ja#metadata よりお借りしました。

④三毛猫は聖観音の化身?

浅草神社の御祭神は土師真中知命・檜前浜成命・檜前武成命の三柱です。
つまり丸〆猫の三毛は土師真中知命・檜前浜成命・檜前武成命を表しているのではないかという推理です。

628年、隅田川で漁をしていた檜前浜成・檜前武成の網に聖観音がかかりました。
土師真中知が僧となって自宅を寺とし、この聖観音を祀ったのが浅草寺とされます。

藤岡屋日記によれば丸〆猫は浅草観音猫ということですから、浅草寺の聖観音の化身でもあるということですね。

三社祭2
 

三社祭6


三社祭3 
三社祭4 
三社祭


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[2017/05/27 00:05] 東京都 | トラックバック(-) | コメント(-)