東大寺 桜 『母観音と息子観音?』 

奈良市雑司町 東大寺
2017年4月9日 撮影

二月堂 桜 
二月堂

①大観音と小観音

東大寺二月堂の御本尊は大観音と小観音の2体あります。

どちらも絶対秘仏なのでよくわからないのですが、
小観音は7寸ということなので、1寸=約3cmとすると21cmくらいじゃないかと思います。

小観音は扉のない厨子に納められているそうです。
つまり小観音は厨子を壊さない限り厨子の中から出すことはできないということですね。
小観音は扉のない厨子の中に閉じ込められているといってもいいでしょう。

二月堂 桜2  
二月堂

②三室戸寺の「大観音と小観音」

京都の三室戸寺に「二丈の観音と一尺二寸の観音の伝説」が伝えられています。

天智天皇の孫である白壁王(後の光仁天皇)は、右少弁・藤原犬養に毎夜輝いて見える金色の光の正体を確かめるように命じました。
犬養が光を求めて宇治川の支流志津川の上流へやってくると、滝壺の中に身の丈二丈(約6m)ばかりの千手観音像がありました。
犬養が滝壺へ飛び込むと1枚の蓮弁が流れてきて、それが一尺二寸(約36㎝)の二臂の観音像に変じました。
その観音像を安置するために寺が創建されました。
その後、桓武天皇が二丈の観音像を造立、その胎内に先の一尺二寸の観音像を納めました。

三室戸寺 蓮 雨 

三室戸寺

まるで二丈の観音像は母親で、その胎内に収められた一尺二寸の観音は胎児のようです。

③大己貴命&少彦名神

日本では古来より神仏は習合して信仰されてきました。
二月堂の『大観音&小観音』や、三室戸寺の『二丈の観音&一尺二寸の観音』は、日本神話の『大己貴命&少彦名神』と習合されているのではないでしょうか。

東大寺 俊乗堂 桜 
俊乗堂

④似ている『大己貴命&少彦名神』と『イザナギ&イザナミ』


私は『大己貴命と少彦名神』は『イザナギとイザナミ』に似ていると思います。

大己貴命とは大国主の別名で、少彦名神ときょうだいの契りをかわしてともに国造りをしました。

イザナギとイザナミはきょうだいで契り、国産み・神産みを行いました。
ところがイザナミが死んで黄泉の国へ行ってしまい、イザナギはイザナミを迎えに黄泉の国へ行きます。
そしてイザナミにこう言いました。
「愛しい妻よ、戻ってきておくれ。国造りはまだ終わっていない。」

イザナギ・イザナミはきょうだいで契って国づくりをしていますが、おなじように
大己貴命・少彦名神はきょうだいの契りをかわして国づくりをしていますね。

東大寺 お湯屋 桜 
お湯屋

⑤大己貴命は女神だった?

イザナギは男神、イザナミは女神です。
一方、大己貴命と少彦名神はどちらも男神やんって?

私は「大己貴命は女神ではないか」と思うのです。

大己貴命は「おほなむち」と読み、また「大穴持命(おおあなもち)」という別名もあります。
大穴持命って「大きな穴を持つ神」という意味で女神じゃないかと思うんですよ。
大きな穴を持っているのって女性ですよね。

大国主命はヌナカワヒメに妻問いをしており、男神だとも考えられます。
でも、日本の神は性別にルーズで、聖徳太子が女に生まれ変わって親鸞の妻になろうと言ったとか
記紀では男神とされている三輪明神が謡曲三輪では女神として登場したりしています。

ヌナカワヒメに妻問いをした大国主命(大己貴命)は男神ですが
少彦名神ときょうだいの契りをかわした大国主命(大己貴命)は女神ではないでしょうか?

東大寺 大仏殿 桜 

大仏殿(向かって左)


⑤神功皇后と少彦名神


和歌山県加太の淡嶋神社の御祭神は少彦名命・大己貴命・息長足姫命(神功皇后)です。
そして、男びな女びなの始まりは、淡島神社のご祭神の少彦名命と神功皇后の男女一対のご神像であるといわれます。

淡嶋神社 雛人形

淡嶋神社


ですが、普通のお雛様とお内裏様とは異なり、神功皇后は男装をし、少彦名神は赤ん坊の姿をしています。
http://www.geocities.jp/seijiishizawa/NewFiles/hina-okuri.html
↑ こちらのページの一番したに淡嶋神社の御守雛の写真があります。

淡嶋神社の御祭神は少彦名命・大己貴命・息長足姫命なので、大己貴命があまってしまいますね?

私は淡嶋神社の大己貴命は大穴持命で女神であり、息長足姫命と習合されているのではないかと思います。

そして三室戸寺の二丈の観音は母神(女神)で、その胎内に治めらられている一尺二寸の観音は息子神(男神)なのではないでしょうか。

また、二月堂の大観音は母神(女神)、小観音は息子神(男神)ではないかと思います。

二月堂 夜桜 
二月堂

⑥御霊・和霊・荒霊


神はその表れ方によって御霊・和霊・荒霊に分けられるといいます。
 
御魂・・・神の本質
和魂・・・神の和やかな側面
荒魂・・・神の荒々しい側面


そして和霊は女神、荒霊は男神だとする説があります。
とすれば御霊は男女双体ということになると思います。

御霊・・・神の本質・・・男女双体
和魂・・・神の和やかな側面・・・女神
荒魂・・・神の荒々しい側面・・・男神


聖天さんという像頭・男女双体のみほとけがいます。



動画お借りしました。動画主さん、ありがとうございます!

聖天さんには次のような伝説があります。

インドのマラケラレツ王は大根と牛肉が大好物でした。
牛を食べつくすと死人の肉を食べるようになり、死人の肉を食べつくすと生きた人間を食べるようになりました。 
群臣や人民が王に反旗を翻すと、王は鬼王ビナヤキャとなって飛び去ってしまいました。
の後ビナヤキャの祟りで国中に不幸なできごとが蔓延しました。
そこで十一面観音はビナヤキャ女神に姿を変え、ビナヤキャの前に現われました。
女神は『仏法を守護することを誓うならおまえのものになろう』と言い、ビナヤキャは仏法守護を誓いました。 

この聖天さんの伝説は、この御霊・和魂・荒魂をあらわしたもののように思えます。

御霊・・・神の本質・・・・・・・男女双体(聖天)
和魂・・・神の和やかな側面・・・女神(ビナヤキャ女神)
荒魂・・・神の荒々しい側面・・・男神(ビナヤキャ)

ビナヤキャとビナヤキャ女神は夫婦ですが、三室戸寺や二月堂の観音様は母と息子のように思えます。
三室戸寺や二月堂は和魂が大きく、荒魂が小さくなっているということではないでしょうか。

三室戸寺や二月堂の小観音は祟りのきつい荒魂であり、そのため小さな姿となり、大きな女神〈母/和魂)とペアにされているのではないでしょうか。


二月堂 裏参道 夜桜 
二月堂裏参道



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[2017/04/12 19:30] 奈良県 | トラックバック(-) | コメント(-)