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飛鳥 光の回廊 岡寺 『龍を池に閉じ込める呪法』  


奈良県高市郡明日香村 岡寺

飛鳥光の回廊・・・9月の初め(2016年は8月27日~28日でもう終了したそうです~)


二上山 落日 
二上山に夕日が沈むと、『飛鳥 光の回廊』が始まりますよ~。

岡寺 三重塔 ライトアップ 

岡寺 三重塔 塔百景54

●1歳の草壁皇子が宮を持っていた?

岡寺は草壁皇子が住んでいた岡の宮を仏教道場としたもので、663年に義淵僧正が開いたとされます。
663年、草壁皇子は1歳です。
1歳の子供が自分の宮を持つなんてことがあったんでしょうか?

●幼い義淵僧正が岡寺を創建した?

また岡寺のhp(http://www.okadera3307.com/rekishi.html から「開祖 義淵僧正」をクリック)に「義淵僧正は草壁皇子とともに天智天皇に育てられた」との旨が記されています。

すると、草壁皇子と義淵僧正は年が近かったと考えられ、義淵僧正はまだ幼い子供のころに岡寺を創建したということになります。

とてもじゃないけど信じられません。

●義淵僧正を養育したのは天智天皇?天武天皇?

さきほど、岡寺のhp(http://www.okadera3307.com/rekishi.html)に「義淵僧正は草壁皇子とともに天智天皇に育てられた」との旨が記されているというお話をしました。

ところがウィキペディアの義淵僧正のページ(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%BE%A9%E6%B7%B5)には「義淵僧正は天武天皇により皇子とともに岡本宮で養育された。」という旨が記されていて食い違っています。

なぜこのような伝説が作られたのか、またなぜいくつかの食い違う点があるのか、とても気になります。

●龍蓋池

↓ 岡寺境内に龍蓋池という池があります。
 
岡寺 龍蓋池 
龍蓋池には次のような伝説が伝えられています。

飛鳥の地を荒らし農民を苦しめていた『龍』を義淵僧上が池に閉じ込め、大きな石で『蓋』をしました。

池の中ほどにある注連縄をめぐらせた石が義淵僧上が蓋にした石ということなのでしょう。

●餅つきは男女和合を表す。

私はこの池を見て餅つきを思い出しました。
臼は女性、杵は男性で、餅をつくことは男女和合を表しているといわれているのです。

正月にお餅をつくことの理由について、私は次のように考えています。

神はその現れ方によって御霊(みたま)・和魂(にぎたま)・荒魂(あらたま)にわけられるといいます。
そして和魂は女神を、荒魂は男神を表すとする説があります。
すると御魂とは男女双体なのではないかと思うのです。

御霊・・・神の本質・・・・・・・男女双体
和魂・・・神の和やかな側面・・・女神
荒魂・・・神の荒々しい側面・・・男神


●ビナヤキャは荒魂、ビナヤキャ女神は和魂、和合して御霊になる?

男女双体の神としては聖天さん(歓喜天)がおられます。
そして聖天さんにはこんな伝説があります。

人々に祟りをもたらしていたビナヤキャは十一面観音の化身であるビナヤキャ女神に一目ぼれしビナヤキャ女神に結婚を申し込みます。
ビナヤキャ女神は「仏法守護を誓うならあなたと結婚しましょう」といいました。
ビナヤキャは仏法守護を誓い、ビナヤキャ女神と結ばれました。


この話は、御霊・和魂・荒魂の関係をうまく説明していると思います。

すなわちビナヤキャは荒魂、ビナヤキャ女神は和魂で、男女和合することによって仏法守護の神になったという話だと思うのです。
御霊とは男女和合して仏法守護の神となったもののことではないでしょうか。

御霊・・・神の本質・・・・・・・男女双体
和魂・・・神の和やかな側面・・・女神・・・ビナヤキャ女神
荒魂・・・神の荒々しい側面・・・男神・・・ビナヤキャ



↓ 龍蓋池のほとりには龍と闘う義淵僧上のレリーフがありました。

 岡寺 龍蓋池 レリーフ 

●池は女神、石は男神?


池のほとりや池中の小島にはたいてい女神の弁才天が祀られています。
池は女神を表しているのではないでしょうか。
そして石は男神をあらわし、池に石で蓋をすることは男女和合を表しているのではないかと思ったりします。

高松塚古墳 光の地上絵 飛鳥美人と官人 

高松塚古墳 光の地上絵




毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!

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[2016/09/06 00:00] 奈良県 | トラックバック(-) | コメント(-)