奈良県生駒郡 朝護孫子寺
数年前の夜、PLの花火が見えるんじゃないかと思って、朝護孫子寺へ行きました。
夜8時でも、朝護孫子寺の門はあいていました。門をしめないお寺なのかもしれません。
花火の音はよく聞こえましたが、花火はぜんぜん見えませんでした。(まぬけ~)
花火は見えませんでしたが、夜霧が出てきれいでした。
●ムカデは毘沙門天の使い 朝護孫子寺の本堂の欄間や額にはムカデが彫られています。
朝護孫子寺のご本尊は毘沙門天ですが、ムカデは毘沙門天の使いとされているのですね。
京都の鞍馬寺も尊天(毘沙門天王・千手観音菩薩・護法魔王尊)の一として毘沙門天を祀っていますが、以前鞍馬寺でムカデの絵の描いた護符や茶碗が展示されているのを見たことがあります。
●毘沙門天は鉱山の神毘沙門天はもともとはインドの神クベーラで、夜叉を使役して貴金属や宝石を採掘させる神でした。
クベーラは鉱山の神だといってもいいのではないでしょうか。
●ムカデ穴
そして坑道のことをムカデ穴などといい、鉱山のある地域の中にはムカデを神として崇め、ムカデは殺してはいけないとしているところもあります。
ムカデが毘沙門天の使いだというのはこのためでしょう。
●百足衆戦国時代、武田信玄の伝令部隊や金山衆は百足衆と呼ばれていました。
武田氏は鉱山を所有しており、また毘沙門天を厚く信仰していたことから金山衆だけでなく、伝令部隊も百足衆と呼ばれたのではないでしょうか。
戦国時代は鉱山争奪戦だったとも聞きます。
●戒壇めぐり以前、朝護孫子寺の戒壇めぐりを体験したことがあります。
戒壇めぐりとは朝護孫子寺本堂地下の真っ暗な回廊を手探りでめぐることをいいます。
目を開けているのか開けていないのかわからないくらい暗いです。
暗さといい、回廊の狭さといい、まるで坑道を歩いているかのようでした。
しばらく歩いていくと、生まれ年の守本尊が現れます。
守本尊はぼうっと明るく、これは鉱物のイメージだと思いました。
朝護孫子寺の戒壇めぐりは坑道をイメージして作られたものなんじゃないかなあ、と思いました。