●雄綱・雌綱
勧請縄 雌綱奈良県明日香村栢森の飛鳥川に勧請綱(女綱)がかけられています。
勧請縄 雄綱こちらは明日香村稲淵の飛鳥川にかけられている勧請綱(雄綱)です。
春に撮影したもので、辛夷の花が咲いていました。
みなさまお気づきのように、勧請綱は男性のシンボル、女性のシンボルをつけた綱です。
●飛鳥は性のシンボルだらけ!
マラ石(マライヒじゃないよん~。)
明日香にはマラ石もありますし、猿石の中にもシンボルをむき出しにしているのがありますね。
猿石
飛鳥坐神社 おんだ祭飛鳥坐神社のおんだ祭では夫婦和合の狂言か行われています。
飛鳥って性のシンボルだらけです!
●陰陽石は道祖神?
上の写真は飛鳥坐神社にあった陰陽石です。
飛鳥坐神社にはこんな石がすごくたくさん置いてあります。
で、上の写真のような形をしたお守りの珍珍鈴というのを授与しています。
行くたびに欲しいなと思うんですが、恥ずかしくてどうしても「これください!」と言えない~(笑)
飛鳥坐神社の陰陽石は道祖神だといってもいいと思います。
道祖神はサルタヒコ(男神)とアメノウズメ(女神)が手をつなぎ合う姿であらわされることもありますが、上の写真のような陰陽石であらわされることもあるのです。
なぜか近畿には男女の神像で表される道祖神って少ないんですよね。
下の写真は栃木県河治温泉の男女の神像が手をつなぎあうお姿の道祖神です。
河治温泉 道祖神
●道祖神と大聖歓喜天道祖神は男女双体の神ですが、男女双体の神といえば、仏教の大聖歓喜天や中国の神・伏義&女媧などがあります。
大聖歓喜天→
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Icon_of_Shoten.jpg大聖歓喜天は象頭をした男女の神が抱きあう姿で表されます。
これは祟り神であった鬼王ビナヤキャが、十一面観音の化身であるビナヤキャ女神を抱くことによって仏法守護を誓ったことをあらわしています。
上の図ではちょっとわかりにくいですが、相手の足を踏みつけているのがビナヤキャ女神で、踏みつけられているほうがビナヤキャです。
ビナヤキャ女神がビナヤキャの足を踏みつけているのは、ビナヤキャの祟ろうとするパワーをビナヤキャ女神がその性的魅力で押さえつけていることを示しているのだと思います。
伏義&女媧→
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A5%B3%E3%82%AB#/media/File:Anonymous-Fuxi_and_N%C3%BCwa3.jpg次に伏義&女媧の図を見てみると、こちらは伏義の右手と女媧の左手がつながっています。
大聖歓喜天は女神が男神の足を踏みつけて男神の祟る力を抑えているのに対し、伏義&女媧は女神が男神の手を押さえつけることで祟る力を抑えようとしているのではないでしょうか。
●道祖神は手を握り合っているのではなく、女神が男神の手を押さえつけているの図だった?そう考えると、道祖神は手をつなぎあっているのではなくて、やはり女神が男神の手を押さえつけているの図なのではないかと思えてきます。
安曇野の道祖神の中には手を繋ぎ合う姿をしたもののほかに、性交しているものや、女神が男神の足を踏みつけているものもあるそうです。
大聖歓喜天は女神が男神の足を踏みつけるお姿をしているのでしたね。
同様のお姿をした道祖神があるということは、大聖歓喜天と道祖神が習合されていることを示しているように思われます。
● 男女和合は荒魂を慰霊する呪術だった?神はそのあらわれ方によって、御霊(神の本質)・荒魂(神の荒々しい側面)・和魂(神の和やかな側面)の3つに分けられるそうです。
そして男神は荒霊を、女神は和霊を表すとする説があります。
御霊・・・・・・・・神の本質・・・・・・男女双体・・・道祖神・・・・・・大聖歓喜天
荒魂・・・・・神の荒々しい側面・・・・・男神・・・・・サルタヒコ・・・・ビナヤキャ
和魂・・・・・神の和やかな側面・・・・・女神・・・・アメノウズメ・・・ビナヤキャ女神 男女和合には荒霊(男神)を和霊(女神)と和合させることによって慰霊するという呪術的な意味があるのではないかと、私は考えています。
毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!
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