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法隆寺 夕景と柿 『法隆寺の七不思議② 因可の池の蛙とは』 

奈良県斑鳩町 法隆寺
?年12月or1月 撮影

法隆寺 柿

塔百景 70 

随分昔にフィルムで撮影したものです。

以前の記事、法隆寺 夕景 『法隆寺の七不思議①』 で法隆寺七不思議についてご紹介しました。

①五重の塔の大鎌。
②大湯屋表門前、金堂内陣、経蔵内の三箇所に伏蔵がある。
③鯛石
④法隆寺の夢殿の礼盤の下は、いつも汗をかいている。
⑤雨だれの穴がない。
⑥蜘蛛の巣を作らない。雀が糞をしない。
⑦因可(よるか)の池の蛙がうるさいので、聖徳太子が筆の先で片目をついたところ、すべての池の蛙が片目になった。


今回は「⑦因可の池の蛙がうるさいので、聖徳太子が筆の先で片目をついたところ、すべての池の蛙が片目になった。」について考えてみたいと思います。

法隆寺・夢殿の南西に聖徳会館があります。
その南側の湿地が因可の池の跡だといわれています。

643年、聖徳太子の子孫は蘇我入鹿に責められて山背大兄王以下全員法隆寺で首をくくって自殺しました。

因可(よるか)と入鹿(いるか)は音が似ています。
因可の池とは蘇我入鹿の池という意味なのではないでしょうか?


また、『因可の池の蛙』とありますが、飛鳥の亀石は亀ではなくて蛙だとする説があります。


亀石 
亀石


そして飛鳥の亀石は、妖怪ぬらりひょんの頭部にそっくりです。
眉間に半月形の皴があるところまで同じ!
亀石とは頭蓋骨を模した石のことなのではないでしょうか。

ぬらりひょん 
 ぬらりひょん(大将軍商店街)

平将門の首塚にはたくさんの蝦蟇(蛙)の置物が置かれています。
一般には京で晒されていた将門の首が空中にまいあがり無事生まれ故郷に戻ってきたので「無事帰る」の語呂合わせで蝦蟇の置物が奉納されるようになったと言われています。

でも私は蛙とは頭蓋骨を表すものであり、将門の首(頭蓋骨)を埋めたと伝わる塚であるところから、蝦蟇(蛙)の置物が奉納されるようになったのではないかと考えています。
詳しくはこちらの記事をお読みいただけると嬉しいです。→ 金峯山寺 蔵王堂 蓮華会 蛙飛行事 『蛙と空飛ぶドクロ』 


そして、多武峯縁起絵巻には、中大兄皇子にはねられた蘇我入鹿の首が飛んでいき、皇極天皇の御簾に喰らいつく様子が描かれています。
飛距離は違いますが、蘇我入鹿の首も平将門の首同様飛んだのですね~。


因可の池の蛙とは、入鹿の髑髏を比喩したものではないでしょうか。


多武峯縁起絵巻 
多武峯縁起絵巻 複製 (談山神社




斑鳩の 因可の池の よろしくも 君を言はねば 思ひぞ 我(あ)がする

(斑鳩の因可の池は、よい池だと言われているのに、世間の人はあなたのことをよい人だと言ってくれない。それを私は悩んでいます。)

という読み人知らずの歌が万葉集にあります。
ここに登場する世間で評判の悪い君とは蘇我入鹿のことではないかと思ったりします。

聖徳太子は日本で最も尊敬されている人物です。
その聖徳太子の子孫を蘇我入鹿は自殺に追い込んだのですから、世間の人は蘇我入鹿をよい人だとは言わなかったことでしょう。

法隆寺 夕日

塔百景 71


毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました~!



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[2016/01/11 00:00] 奈良県 | トラックバック(-) | コメント(-)