京都市伏見区 城南宮
城南祭(神幸祭)・・・10月第3日曜日
●三光の紋鉾や旗にあしらわれている紋は城南宮の御神紋で「三光の紋」といいます。
日、月、星をデザインしたものだとされています。
●三光の紋は陰陽道の宇宙観を表している?三光の紋は、向かって左が三日月、向かって右が小さな丸、中央が大きな丸になっています。
陰陽道の宇宙観では東を太陽の定位置、西を太陽の定位置、中央を星としています。
三光の紋はこの陰陽道の宇宙観をデザインしたものではないでしょうか。
●左が太陽で右が月。
日本書記や古事記に次のような話があります。
黄泉の国から戻ったイザナギが禊をしたとき、左目を洗うと天照大神が、右目を洗うとから月読命が、鼻を洗うとスサノオが生まれた。地図では左が西で右が東です。
でもそれは正確には向かって左が西で、向かって右が東なんです。
地図の側にたつと左が東で、右が西になります。
この記述も陰陽道の宇宙観に基づくものだと思います。
イザナギの顔が宇宙なんですね。
とすればイザナギの顔(=宇宙)の中心から生まれたスサノオは星の神だということになります。
船場俊昭さんは次のようにおっしゃています。
スサノオを漢字で書くと素戔鳴尊となりますが、これは輝ける(素)ものを失って(戔)ああ(鳴)と嘆き悲しむ神(尊)という意味で、スサノオはもともとは星の神だったのが、のちに星の神という神格を奪われたのてはないかと。
●薬師三尊像も陰陽道の宇宙観をあらわしている?

薬師三尊像(薬師寺)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Triad_of_Yakushi_Nyorai.JPG?uselang=jaよりお借りしました。
仏像の安置形式に薬師三尊像があります。
薬師三尊像では中央に薬師如来を置き、薬師如来の左(向かって右)には日光菩薩、薬師如来の右(向かって左)には月光菩薩を配置します。
これも陰陽道の宇宙観に基づいた配置だといえるのではないでしょうか。
左(東)・・・太陽・・・天照大神・・・日光菩薩
中央・・・・・ 星・・・ スサノオ・・・薬師如来
右(西)・・・ 月・・・ 月読命・・・月光菩薩
●三光の紋の大きな丸は星を表す?ここでもう一度、三光の紋を見てください。
中央にある大きな丸が太陽、向かって左下の三日月型が月、向かって右下の小さな丸が星だとされていますが
私は大きな丸が星で、小さな丸が太陽ではないか、と思います。
その理由は、ふたつあります。
①陰陽道の宇宙観では中央が星の定位置だが、三光の紋は大きな丸が中央にある。
②薬師三尊像において、中尊の薬師如来(星の神だと考えられる)は一回り大きく作られている。

●神功皇后は星の神城南宮では神宮皇后を祀っていますが、神宮皇后は大阪の住吉大社の御祭神でもあります。
住吉大神((底筒男命、中筒男命、表筒男命、神宮皇后の総称)はみたらし星(オリオン座の三つ星/実際には星は四つあります。)を神格化した神ではないかといいう説があります。
住吉大社の社殿は↓の図のようになっていますが、この社殿の並びはオリオン座の三つ星を表しているのではないか、というのです。

このように神宮皇后は星の神であると考えられます。
そして城南宮ではこの神宮皇后を主祭神としています。
主祭神のシンボルを神紋の端に配置したりするかなあ?
主祭神のシンボルは神紋の中央にもってくると考えるのが自然だと思います。
毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!
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