ところが、ネットには同様の話で、クリュティエという水の精がヒマワリになったという話もありました。
クリュティエとクリスティはたぶん言語のちがいによるもので、同一神だと思います。
以前の記事、佐用町 ひまわり畑 『ひまわりは太陽にそっぽを向く花だった?』 にも同様の神話を書いたのですが、
もう少し話の詳細がわかったので、記しておきます。
水の精クリュティエと太陽神アポロンはしばらくつきあっていましたが、アポロンはすぐに飽きてしまい、別の美女を求めて空を駆けていってしまいました。
アポロンはペルシャのオルカモス王と絶世の美女エウリュノメ妃との間に生まれたレウコトエが好きになりました。
早くレウコトエに会いたいと日の出の時間より早く東の空に昇ってしまったり、レウコトエに見とれて西の空に沈むのを忘れたり。
レウトコエの姿が見つからないと日蝕をおこしたりする有様w。
一日の仕事をおえたアポロンは、西のはての空の下の牧場に、太陽神馬を放ちました。
こうして夜となり、馬たちはこの牧場で一日の疲れを癒すのです。
そしてアポロンはこの夜の間に、レウトコエの母親に化けて糸つむぎをするレウコトエの部屋に忍び込みました。
アポロンは男神の姿に戻ってレウトコエに求愛し、二人は結ばれました。
これを知ったクリュティエは嫉妬し、ペルシャ王オルカモスに「二人が密会している」と言いつけました。
オルカモスは、自分が定めた男以外の者と契るなど、けしからん!
と怒り、レウトコエの頭から下を土に埋めてしまいました。
アポロンはレウトコエを助け出そうとしましたが、レウコトエは土の重みで衰弱していきました。
アポロンがレウコトエに神酒ネクタルを注ぐと、レウトコエの体は乳香の木に変わってしまいました。
アポロンは、クリュティエをますます嫌い、クリュティエから離れていってしまいました。
クリュティエは9日間、地面に立ちつくしました。
するとクリュティエの体は土に吸われ、ヒマワリの花に変わってしまいました。
花がマリーゴールドかヒマワリかという違いはありますが、ふたつの神話はほとんど同じですね。
佐用町 ひまわり
③クリュティエはキンセンカに姿を変えた?
佐用町 ひまわり畑 『ひまわりは太陽にそっぽを向く花だった?』
↑ こちらの記事にも書いたのですが、本来、ギリシャ神話にひまわりってありえないです。
ひまわりの原産地は北アメリカ大陸西部で、インディアンが食用にしていたとされています。
1510年にスペイン人がひまわりの種を持ち帰り、17世紀ごろフランスやロシアに伝わったそうです。
古代ギリシャにひまわりがあったとは思えないです。
古代ローマの詩人・オウィディウスの『変身物語』では、クリュティエはヘリオトロープに変身したと記されているそうです。。
ヘリオトロープは紫色の花で、heliostropeとはギリシャ語で「太陽に向かう(heliosが太陽、陽)+(tropeが向く)」という意味なのだとか。
でもこれもおかしいんですよね~。
ヘリオトロープはペルー原産で、1757年にフランスの園芸家がパリに種を送ってから、世界各国で栽培されるようになったとされているからですw。
マリーゴールドはどうでしょうか?
マリーゴールドはメキシコ原産ということです。
メキシコは北アメリカにある国です。
いつごろヨーロッパに伝わったのかはわかりませんでしたが、1492年のコロンブスアメリカ大陸到達以降だと思われますので、
ギリシャ神話にマリーゴールドもありえない、といえそうです。
別名をカレンデュラ、ポットマリーゴールドというキンセンカ(キク科)は原産地が地中海沿岸です。
クリュティエが姿を変えたのはキンセンカではないでしょうか。
のちにヒマワリやマリーゴールドなどがヨーロッパに伝わり、栽培されるようになって、本来キンセンカであった物語がヒマワリやマリーゴールドに置き換えられたのではないかと思えます。
鶴見緑地 大池
④キンセンカは太陽の花?
さて、なぜ太陽神に恋したクリュティエはキンセンカ(?)に姿を変えたという物語が作られたのでしょうか。
それはキンセンカの黄色い色が太陽を思わせるからではないでしょうか。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Calendula_officinalis1.jpg
日本では太陽は赤で描かれることが多いですが、本来太陽は黄色の天体で、外国では黄色で描かれることが多いとのことです。
またキトラ古墳の壁画では、太陽は金箔、月は銀箔が用いられています。
金色=黄色と考えることもできますね。
おそらく古代の日本人は太陽は赤ではなく黄色と言う認識があったのでしょう。
鶴見緑地 命の塔
⑤菊の御紋は太陽を表している?
するとここで菊の御紋が気になってきますね!
キンセンカと菊は色や形がとてもよく似ているのです。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Imperial_Seal_of_Japan.svg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/37/Imperial_Seal_of_Japan.svg よりお借りしました。
User:Philip Nilsson [Public domain]
天皇家は太陽神・天照大神の子孫とされます。
(それなのになぜ天皇という北極星を意味する称号を用いているのか不思議ですが)
十六八重表菊は皇室の紋とされていますが、なぜ菊なのかというと、菊が太陽を表すものだからではないでしょうか?
城南宮 菊
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歴史ブログ・旅 free style もよろしくお願いします~。
毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!

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クリュティエとクリスティはたぶん言語のちがいによるもので、同一神だと思います。
以前の記事、佐用町 ひまわり畑 『ひまわりは太陽にそっぽを向く花だった?』 にも同様の神話を書いたのですが、
もう少し話の詳細がわかったので、記しておきます。
水の精クリュティエと太陽神アポロンはしばらくつきあっていましたが、アポロンはすぐに飽きてしまい、別の美女を求めて空を駆けていってしまいました。
アポロンはペルシャのオルカモス王と絶世の美女エウリュノメ妃との間に生まれたレウコトエが好きになりました。
早くレウコトエに会いたいと日の出の時間より早く東の空に昇ってしまったり、レウコトエに見とれて西の空に沈むのを忘れたり。
レウトコエの姿が見つからないと日蝕をおこしたりする有様w。
一日の仕事をおえたアポロンは、西のはての空の下の牧場に、太陽神馬を放ちました。
こうして夜となり、馬たちはこの牧場で一日の疲れを癒すのです。
そしてアポロンはこの夜の間に、レウトコエの母親に化けて糸つむぎをするレウコトエの部屋に忍び込みました。
アポロンは男神の姿に戻ってレウトコエに求愛し、二人は結ばれました。
これを知ったクリュティエは嫉妬し、ペルシャ王オルカモスに「二人が密会している」と言いつけました。
オルカモスは、自分が定めた男以外の者と契るなど、けしからん!
と怒り、レウトコエの頭から下を土に埋めてしまいました。
アポロンはレウトコエを助け出そうとしましたが、レウコトエは土の重みで衰弱していきました。
アポロンがレウコトエに神酒ネクタルを注ぐと、レウトコエの体は乳香の木に変わってしまいました。
アポロンは、クリュティエをますます嫌い、クリュティエから離れていってしまいました。
クリュティエは9日間、地面に立ちつくしました。
するとクリュティエの体は土に吸われ、ヒマワリの花に変わってしまいました。
花がマリーゴールドかヒマワリかという違いはありますが、ふたつの神話はほとんど同じですね。

佐用町 ひまわり
③クリュティエはキンセンカに姿を変えた?
佐用町 ひまわり畑 『ひまわりは太陽にそっぽを向く花だった?』
↑ こちらの記事にも書いたのですが、本来、ギリシャ神話にひまわりってありえないです。
ひまわりの原産地は北アメリカ大陸西部で、インディアンが食用にしていたとされています。
1510年にスペイン人がひまわりの種を持ち帰り、17世紀ごろフランスやロシアに伝わったそうです。
古代ギリシャにひまわりがあったとは思えないです。
古代ローマの詩人・オウィディウスの『変身物語』では、クリュティエはヘリオトロープに変身したと記されているそうです。。
ヘリオトロープは紫色の花で、heliostropeとはギリシャ語で「太陽に向かう(heliosが太陽、陽)+(tropeが向く)」という意味なのだとか。
でもこれもおかしいんですよね~。
ヘリオトロープはペルー原産で、1757年にフランスの園芸家がパリに種を送ってから、世界各国で栽培されるようになったとされているからですw。
マリーゴールドはどうでしょうか?
マリーゴールドはメキシコ原産ということです。
メキシコは北アメリカにある国です。
いつごろヨーロッパに伝わったのかはわかりませんでしたが、1492年のコロンブスアメリカ大陸到達以降だと思われますので、
ギリシャ神話にマリーゴールドもありえない、といえそうです。
別名をカレンデュラ、ポットマリーゴールドというキンセンカ(キク科)は原産地が地中海沿岸です。
クリュティエが姿を変えたのはキンセンカではないでしょうか。
のちにヒマワリやマリーゴールドなどがヨーロッパに伝わり、栽培されるようになって、本来キンセンカであった物語がヒマワリやマリーゴールドに置き換えられたのではないかと思えます。

鶴見緑地 大池
④キンセンカは太陽の花?
さて、なぜ太陽神に恋したクリュティエはキンセンカ(?)に姿を変えたという物語が作られたのでしょうか。
それはキンセンカの黄色い色が太陽を思わせるからではないでしょうか。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Calendula_officinalis1.jpg
日本では太陽は赤で描かれることが多いですが、本来太陽は黄色の天体で、外国では黄色で描かれることが多いとのことです。
またキトラ古墳の壁画では、太陽は金箔、月は銀箔が用いられています。
金色=黄色と考えることもできますね。
おそらく古代の日本人は太陽は赤ではなく黄色と言う認識があったのでしょう。

鶴見緑地 命の塔
⑤菊の御紋は太陽を表している?
するとここで菊の御紋が気になってきますね!
キンセンカと菊は色や形がとてもよく似ているのです。

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Imperial_Seal_of_Japan.svg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/37/Imperial_Seal_of_Japan.svg よりお借りしました。
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天皇家は太陽神・天照大神の子孫とされます。
(それなのになぜ天皇という北極星を意味する称号を用いているのか不思議ですが)
十六八重表菊は皇室の紋とされていますが、なぜ菊なのかというと、菊が太陽を表すものだからではないでしょうか?

城南宮 菊
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