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竹田城 桜 『動かない石』 

兵庫県朝来市 竹田城
2019年4月14日 撮影

 
竹田城 桜

①160年で廃城に。

1441年、山名宗全が約13年の歳月を費やして標高約300mの山上に竹田城を築いたと伝えられます。
別名を「虎臥城」といいます。
「虎臥城」という名前は、虎が臥しているように見えるから、ということです。
現在は天守閣などの建物は失われ、石垣が残っているのみなのです。
ですが、復元図(http://camel.jugem.cc/?eid=5813)を見ると、なるほど、虎が臥しているように見えなくもないです。

竹田城 霧4 
山名宗全は初代城主に家臣の太田垣光景を任命しました。
以降、5代目まで太田垣氏が城主をつとめました。(景近・宗朝・宗寿・朝延)
しかし、五代目・朝延の時、1577年に豊臣秀吉の2度の但馬征伐で太田氏は滅びてしまいます。

秀吉は6代目城主として豊臣秀吉の弟・秀長の家臣の桑山重明を任命しました。
桑山重晴が和歌山城に転封となったあと、秀吉に服した龍野城主・斎村政広が竹田城の城主となりました。

竹田城 霧3 

1600年の関ケ原の戦いでは、斎村(赤松)政広は西軍に属していました。
しかし西軍は負けました。
斎村政広は東軍の亀井茲矩(かめい これのり)に誘われて鳥取城攻め参加しました。
鳥取城は落城しましたが、東軍盟主・徳川家康に城下の大火の責任を問われ、切腹を命じられ果てました。
家康は山名豊国を竹田城主としましたが、廃城となりました。 

 竹田城 霧2

寺を建てて水源を隠した。

竹田城の西、大路山のの滝谷に、水が湧き出る場所があり、ここから約2㎞に及ぶ銅管を引いて標高300mの山の上の城へ水を送っていたようです。

水は命をつなぐために必要なもの。
敵に発見され水を止められたりしたら、落城まちがいなしです。
そこで千願寺という寺をたてて水源を隠したそうです。
千願寺はのちに「香華院千眼寺」と呼ばれるようになりました。

 竹田城 北千畳曲輪

③千石岩は容量が千石の岩?

竹田城の北側の門を造るために、円山川から巨大な石をひきあげようとしましたが、山の中腹まではなんとか運んだものの、それ以上は動かなくなり、そのまま討ち捨てたといわれます。

この石は「千石岩」と呼ばれていますが、名前の由来は「川原から運ぶのに千石のお米を食べた」からだそうです。

石(こく)は尺貫法における体積の単位です。

米の1石は10斗、100升、1,000合に相当します。
容積単位としての1石は、10立方尺(約278リットル)に相当します。

竹田城 北千畳曲輪2 

滋賀県の琵琶湖のほとりにも千石岩と呼ばれる岩があり、ボルダリングを目的に訪れる人がいるようです。。

千石船と呼ばれる船もあります。
千石船とは積石数・千石を乗せることが出来る船、という意味だと思います。

「川原から運ぶのに千石のお米を食べた」というのは後付けで、もともとは大きな岩でその体積が千石ほどもある、という意味で千石岩と呼ばれたのではないでしょうか。

また「千石の米を食べた」というのは比喩的表現で、築城に従事した人々が千石に相当する財産を失ったという意味なのかもしれませんね。

 竹田城 天守台

④破石伝説

なかなか動かない石の伝説として、『続日本紀』770年2月の条にも、次のような記述があります。

東大寺の東北にある飯盛山から西大寺の塔をつくるための礎石を切り出し、西大寺まで運ぶため、数千人の人夫で引いたが1日に数歩しか動きませんでした。
そこで人夫を増やし、9日かけてようやく西大寺まで運びました。
ところが、その石を東塔の心礎として据えようとしたとき、かんなぎたちが石に祟りがあると言い出しました。
そこで、芝を積んで焼き、酒をそそいで石を割り、道に捨てました。
ところが一ヶ月後、天皇が病になりました。占うと、石の祟りであると出ました。
そこで捨てた石を拾い、浄地に置きました。

 竹田城 霧

奈良市高畑町に破石町というバス停があります。
現在は高畑町といいますが、江戸時代ごろには破石町という地名であったそうです。
地名の由来となった破石は頭塔の東、吉備塚の北で、『えびす屋』さんの裏庭にあります。
この破石が西大寺の八角塔の礎石にする予定だった石であるといわれます。

 動かない石は祟りのある石だという信仰があったようです。
すると竹田城の千石岩も祟りのある石であると考えられたのかも?

竹田城 ライトアップ




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[2019/04/16 15:44] 兵庫県 | TB(0) | CM(0)

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