京都市東山区 法住寺
2019年のつり雛展は終了しました。
①雛飾りはミニチュアの宮中先日、「チコちゃんに叱られる」を見ていたら、「お内裏さまは、上段の二人、お雛さまは雛人形全員」と言っていました。
やー、ぼーっと生きてましたね!
内裏とは古代の都城内の天皇の私的スペースのことです。
日本ではある建物に住んでいる人のことを、住んでいる建物の名前で呼んだりすることがあります。
例えば、惟喬親王は小野宮という広大な屋敷に住んでおり、自身も「小野宮」と呼ばれていました。
つまり、お内裏様とは内裏に住んでいる人という意味なのです。
つまり、お内裏様の男雛は天皇、お内裏様の女雛は皇后だということですね。
そういえば、下段に左大臣・右大臣の雛人形も飾りますね。
雛段は宮中のミニチュアだともいえます。
そういえばミニチュアの御殿の中に飾る雛人形もありますね。
②京雛は男雛が東(太陽の定位置)、女雛が西(月の定位置)
法住寺に展示されている雛人形はすべて、お内裏様の男雛が向かって右、女雛が向かって左でした。
これ、京雛の特徴だそうですね。御所の玉座の位置に基づくもので、本来こう並べるのが正しいとされます。
「向かって右」というのは、お雛様に対面する人間から見た場合ですが、本来の右左は対象物から見て決定されます。
当たり前ですが、向かって右=左です。
そして古来、左は右より上位とされてきました。
右大臣・左大臣の位を比較しても、左大臣が上位ですね。
「天子南面す」といいますが、お内裏さまが南を向いて座ったとき、左手が東で、右手が西になります。
陰陽道では東は太陽の定位置、西は月の定位置とするそうです。
本来であれば、雛段も南向きに置くべきなんでしょうね。
で、天皇は太陽神・天照大神の子孫なので、左=東=太陽の定位置に置くということなのでしょう。
また、下記陰陽表のように、
陽ー太陽ー東―男性
陰ー月―西―女性
なので、向かって右(左)に男雛を置くというのは道理にかなっているように思えます。
③関東雛が京雛と配置が逆なのは、大正天皇の即位の礼が原因?貞明皇后は欠席では?
大正天皇は即位の礼の際、洋装であったため、西洋のスタイルで貞明皇后の向かって左(右)に立たれたため、関東雛は京雛と配置が逆になっているといわれます。
でも、本当にそうでしょうか?
大正天皇の即位の礼に、貞明皇后は懐妊中で欠席されたんじゃなかったでしょうか。
https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E5%8D%B3%E4%BD%8D%E3%81%AE%E7%A4%BC_%E5%A4%A7%E6%AD%A3%E5%A4%A9%E7%9A%87%E3%81%AE%E5%8D%B3%E4%BD%8D%E3%81%AE%E7%A4%BC%E3%83%BB%E5%A4%A7%E5%98%97%E7%A5%AD写真があるんじゃないかとネットで探してみましたが見つかりませんでした。
もし見つかったら、ご報告いたします。
④お茶やヨガでは、「右が陽、左が陰」としている?また、ウィキペディアの陰陽表に次のようにありました。
陰陽 | 天体 | 東西 | 南北 | 左右 | 性別 |
陽 | 太陽 | 東 | 南 | 右 | 男 |
陰 | 月 | 西 | 北 | 左 | 女 |
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%99%B0%E9%99%BDなんと、
陽ー太陽ー東―
南―
右ー
男性陰ー月―西―
北ー
左ー
女性となっています。
また『天子南面す』というのは、天子は北=北極星の方角にたっているということです。
天子は男性で陽なので、当然南北では北が陽だと思いましたが、北は陰となっています。
ウィキペディアの間違い?
そう思って調べてみると中国最古の養生書・『黄帝内経』には「左が陽、右が陰」と書いてあるようです。
ですが、お茶やヨガでは、「右が陽、左が陰」としているようで、ウィキペディアの間違いだとはいいきれないようです。
そうであるなら、陰である左(向かって右)が女性でも筋は通っているように思えます。
⑤鏡のマジックで左右が反転する?そういえば、天照大神は女神でしたね。
天照大神は太陽神(陽)ですが、女神(陰)です。
天照大神はアメノウズメのストリップに興味を持って天岩戸でてきた、女神のストリップに興味を持つのは男神だ、よって天照大神は男神だとする説があります。
さらに、その天照大神は八咫鏡に映った自分の姿を見て天岩戸から出て来たともいえます。
鏡のマジックといえるかもしれません。
鏡は左右逆転して映ります。
その結果、本来左に座すべき男神が右側に座すこととなり
さらに、男神は太陽神という神格を失ってしまい、女神が太陽神ということになったのかもしれません。
古事記の中に描かれている物語は、鏡の国の物語なのかも?
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