
まいどおなじみの京都駅ビルイルミネーションですが、行くたびにちがうのをやってるので「今日はどんなのかな」と楽しみで
旅の終わりについ寄ってしまいます。
①男女の神像で表される道祖神道の神といえば道祖神ですね。

上は栃木県・川治温泉の道祖神です。(向かって左)

↑こちらは岐阜県・下呂温泉にあったもので、これも道祖神だと思います。
このように道祖神は男女の神像で示されることが多いです。
②男性器・女性器で表現される道祖神
上は川治温泉のおなで石です。
赤などの男性器を象った石が目につきますが、おなで石はこれではなく、J祠の向かって右下にある切れ目のある四角い石のことです。
女性器を象った石ですね。
おなで石の周囲にも同様の石があります。
川治温泉には上で紹介したもののほかにもたくさんの道祖神があります。
そして道祖神は男性器と女性器の形で表されることもあります。
祠に祀られた男性器の形の石と、おなで石など女性器を象った形の石はペアで道祖神だと言えると思います。
③飛鳥の道祖神?奈良の飛鳥にもはいくつか道祖神と思われる石像がありますね。

石人像は道祖神とも呼ばれています。

↑ 飛鳥坐神社にあるコレなんかも道祖神といえるかもしれません。
ただし道祖神ではなく「むすびの神石」と呼ばれています。

↑ これは飛鳥にあるマラ石。男性器を象ったものですね。しかしその周囲に女性器を象った石はありません。
④関西では同祖神をみかけない?大阪・京都・奈良あたりは結構あちこち行ってるんですが、ほかにはあんまり道祖神を見かけたことがありません。
飛鳥には道祖神と思われる石像があるので、他にも関西に道祖神があってもよさそうですが、なぜあまりないのでしょうか。
「関西にも道祖神あるよ~」という方、ぜひご一報ください。
⑤御香宮で道祖神を発見!
上は京都・御香宮の祭の日に飾られていたお面です。
猿田彦と天鈿女命(あめのうずめ)と書いてありますね。
これは石像ではありませんが、道祖神だと思います。
道祖神は猿田彦と天鈿女命の男女双体の神であるともいわれているのです。
⑥おかめとひょっとこは道祖神?

京都の六斎念仏の演目・祇園囃に登場するおかめとひょっとこの正体は、猿田彦と天鈿女命かも。
御香宮の天鈿女命は小面と呼ばれる美人の面ですが、天鈿女命はおかめのルーツだともいわれています。
⑦地蔵の姿をした道祖神?

上は奈良元興寺の地蔵盆を写したものです。
向かって左に二体のお地蔵さまを刻んだ石がありますね。
これも道祖神だといえるかもしれません。
そういえば京都には地蔵盆に六地蔵めぐりをする習慣がありますが、六地蔵は都に通じる主要街道の入口に祀られています。
道祖神は道に祀られる神なので、六地蔵は道祖神だといえるかもしれません。
1.奈良街道-大善寺-伏見六地蔵
2.西国街道-浄禅寺-鳥羽地蔵
3.丹波街道-地蔵寺-桂地蔵
4.周山街道-源光寺-常盤地蔵
5.若狭街道-上善寺-鞍馬口地蔵
6.東海道 -徳林庵-山科地蔵

⑧観音菩薩の姿をした道祖神?
奈良の海石榴市観音堂には向かって右手に十一面観音、向かって左手にが聖観音が祀られています。
どちらも元亀(1571~1572年)の銘があるそうです。

お堂の傍らの万葉歌碑にはこんな歌が刻まれています。
紫は ほのさすものぞ 海石榴市の 八十のちまたに 逢へる子や誰
(海石榴市の辻で逢った貴女は、何というお名前ですか。)
「『八十』は『多くの』、『ちまた』は『別れ道』という意味です。
紫色に布を染めるためには、椿の灰を媒染剤としました。
紫とは道で出会った女、灰汁は男を比喩したもので、男と目があったとたん、女がぱっと美しく瞳を輝かせた、というような意味だと思います。
石碑の万葉歌には『八十のちまたに』とありますが、八衢神という神様がいます。
八衢神は道祖神と習合されています。
道祖神は『別れ道』を司る神なので、男女の出会いや別れをも司る神やと考えられたのでしょう。
道祖神は男女双体ですが、仏教の神・聖天さんも男女双体です。
十一面観音はビナヤキャの女神に姿を変え、鬼王ビナヤキャの前に現われた。
ビナヤキャはビナヤキャ女神に一目ぼれし、『自分のものになれ』と命令した。
女神は『仏法を守護することを誓うならおまえのものになろう』と言い、ビナヤキャは仏法守護を誓った。
相手の足を踏みつけているほうが、十一面観音の化身ビナヤキャ女紳です。
参照/http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/c/c7/Icon_of_Shoten.
海石榴市観音堂の聖観音はビナヤキャ=猿田彦、十一面観音=ビナヤキャ女神=天鈿女命ということなのかもしれませんね。

あれっ?大きな人と小さな人がいる?
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