愛媛県松山市 道後温泉
道後温泉本館
①白鷺伝説道後温泉の冠山から、約3000年前の縄文中期の土器・石鏃(せきぞく/石のやじり)が見つかっており、
道後温泉は日本最古の温泉ではないかともいわれています。
伝説によれば、足を傷つけた白鷺が足を湯に浸したところ、たちまち傷が治って飛び立っていき、これを見ていた村人が温泉を発見したといいます。
道後温泉本館
②下呂温泉にもあった白鷺伝説あれっ?どこかで聞いた話だなあ?
そうそう、下呂温泉にも白鷺の伝説があるんでした。
下呂温泉は天歴年中(947~957年)に温泉が湧き出たとされますが、1265年、温泉が出来なくなってしまいました。
翌年、飛騨川の河原に白鷺が舞い降りると、再び温泉が湧き出るようになりました。下呂温泉 花火 『源義平の狒々退治伝説』 道後温泉本館
道後温泉本館
③他にもあるある、温泉の白鷺伝説調べてみたら、ほかにも同様の伝説がたくさんありました。
白鷺温泉 | 愛知県 | 傷ついた白鷺が湯に浸かって傷を癒すのを見た人によって発見された。 |
山中温泉 | 石川県 | 奈良時代、行基が発見した。 文治年間長谷部信連が鷹狩にやってきた際、白鷺が芦の間の流れに傷脚を洗うのを見て発見し, 12件の湯宿を開いた。 |
片山津温泉 | 石川県 | 1653年、大聖寺藩二代藩主、前田利明が柴山潟に鷹狩りに訪れた際、 水面に水鳥が群れていたのを見て湖底の温泉を発見した。 |
和倉温泉 | 石川県 | 漁師の夫婦が七尾湾の沖合で、傷ついた足を癒す白鷺を見つけたことから発見された。 |
湯涌温泉 | 石川県 | 718年、紙漉き職人が泉で白鷺を見つけたことから発見された。 |
白山中宮温泉 | 石川県 | 泰澄が谷川で傷ついた白鳩を見つけたことから発見された。 |
粟津温泉 | 石川県 | 718年、泰澄が白山大権現のお告げに従って掘ったところ温泉が湧き出た。 |
山代温泉 | 石川県 | 725年、行基が白山へ修行に向かう途中、八咫烏が羽の傷を癒すのを見て発見した。 |
有馬温泉 | 兵庫県 | 神代、大己貴命と少彦名命が三羽の傷ついた烏が傷を癒すのを見て発見した。 |
表では石川県が多いですが、 全部の温泉を調べたわけではないので、たまたまネットでぐぐった結果見つかったのが石川県の温泉だったという可能性が高いです。
道後温泉本館
④白鷺のほか、白鳩や白山大権現、八咫烏、烏の温泉伝説もある。白鷺のほか、白鳩や白山大権現、八咫烏もありますね。そのほかの動物の温泉伝説もありました。
那須温泉 | 栃木県 | 舒明天皇の御世(629-641)、狩野三郎行広が射損じた鹿が湯につかって傷を癒していたことから発見された。 |
熊の湯温泉 | 長野県 | 熊が傷を癒した。 |
「ほかの温泉にも鳥や動物にまつわる伝説があるよ」と言う方、ぜひご一報いただければうれしいです。
⑤温泉につかる動物たち実際、猿や熊は温泉につかるようです。
動画お借りしました。
動画主さん、ありがとうございます!
鹿も温泉に入るんでしょうか?鹿が池を泳いだり、ぬたばで泥にまみれている映像は見たことがありますが。
また、鷺や烏はどうでしょうか?
私は見たことないんですが、見たよ~、という方おられますか?
⑥鹿は謀反人の比喩夢がないことを言うようで申し訳ありません。
動物が温泉につかることを否定するわけではありませんが(実際、猿や熊は温泉につかる。)
温泉伝説に登場する、白鷺・烏・鹿・熊などは比喩だと思います。
まず、鹿ですが、これは謀反人の比喩だと思います。
日本書紀に『トガノの鹿』という物語があり、鹿とは謀反人を比喩したものであるとする説があるのです。
雄鹿が『全身に霜がおりる夢を見た。』と言うと雌鹿が『霜だと思ったのは塩であなたは殺されて塩が振られているのです。』と答えました。
翌朝猟師が雄鹿を射て殺しました。
時の人々は『夢占いのとおりになってしまった』と噂しました。 (トガノの鹿)
大仏殿 鹿
鹿の夏毛には白い斑点がありますね。それを塩に見立てたのでしょう。
謀反の罪で殺された人は塩を振られることがあり、 鹿とは謀反人の象徴なのではないかというのです。
那須温泉は舒明天皇の御世(629-641)、狩野三郎行広が射損じた鹿が湯につかって傷を癒していたことから発見されたといいます。
この舒明天皇は当時の実力者・蘇我蝦夷の後押しを受けて即位したのですが、このことで、聖徳太子の長子である山背大兄王は皇位につくことができず、643年に蘇我入鹿の軍に攻められて斑鳩寺(法隆寺)で一族とともに首をくくって亡くなっています。
山背大兄王の死亡年は643年で、舒明天皇の御代に亡くなったわけではありません。
しかし、山背大兄王の死は、舒明天皇即位と関係があるので、舒明天皇の御代に鹿(=謀反人=山背大兄王)として、山背大兄王の霊を登場させたのではないでしょうか。
⑦鳥は死んだ人の霊をあらわす?
記紀に鳥たちがアメノワカヒコの葬儀をする様子が描かれています。
また「ササキ」という鳥がいますが、これに「御」をつければ「ミササギ(陵/丘の形をした大きな墓)」となります。
鳥には死のイメージがあります。
また巨大な前方後円墳は地上から見たのではその全体像が把握しにくいです。
空高く飛ぶ鳥の目線からなら、その形は容易に認識することができるでしょう。
巨大な前方後円墳は鳥の目線を意識して作られていると思います。
昔の人は「死んだ人の魂は鳥になって空に向かう」と考えたのではないでしょうか。
死んだヤマトタケルが白鳥になって飛び立ったという伝説もあります。
この白鳥とはスワンのことではなくて、白い鳥の事だと言われています。
するとヤマトタケルが変身したのは、温泉伝説に登場する白鷺・白鳩の可能性が大です。
つまり、温泉は死んだ人の霊によって発見されたという意味ではないかと思うのです。
それにしても、白鷺(白鳥)が見つけた温泉と、烏(黒鳥)が見つけた温泉があるのはなぜでしょう?
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おまけ
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[2018/09/16 23:46]
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