③フランケンシュタイン・トルソー秘仏のため拝観できなかったのですが、宝蔵殿には焼け焦げた千手観音トルソーがあるそうです。
http://www.matsuodera.com/special.htmlトルソーとは胴体部分のみ彫刻したもののことをいいます。
ブティックなどで洋服をディスプレイするために顔や手足のないマネキンに服を着せたりしますが、ああいうのもトルソーといいますね。
近年、本堂の修理をした際、白い布でグルグル巻きにされた状態で発見されたものだそうです。
旧本尊と推定されています。
こんなことをいうと怒られるかもですが、白い布でグルグル巻きって、フランケンシュタインじゃないですか~。
実は松尾寺のトルソー以外にもフランケンシュタイン状態で発見された仏像があります。
法隆寺夢殿の救世観音です。
松尾寺は法隆寺の奥の院だったということを思い出してください。
みほとけをフランケンシュタイン状態にするのは、法隆寺に関係する寺の伝統なのかな?
法隆寺夢殿は開扉すると大地震がおこると伝えられていて長年開かれたことがありませんでした。
明治時代になってフェノロサが夢殿の扉をあけて調査したところ、白い布でぐるぐる巻きにされたフランケンシュタインのようなものを発見。
丁寧に布をほどいたところ、中から金色に輝く救世観音が現れたのです。
救世観音との出会いがよほど衝撃的だったのか、フェノロサは後にキリスト教を捨て、仏教徒に改宗しています。
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:GUZE_Kannon_Horyuji.JPG
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/e/e8/GUZE_Kannon_Horyuji.JPG よりお借りしました。
作者 Tokyo Bijutsu Gakko [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で幾重にも巻き付けられた布の中から現れた救世観音は聖徳太子等身大の像と伝わります。
すると法隆寺の奥の院・松尾寺で発見されたフランケンシュタイン・トルソーもまた聖徳太子等身大の像?