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奥琵琶湖パークウェイより竹生島を望む 『ドクロの神様・浅井姫と宇賀神の習合?』 


滋賀県長浜市 竹生島 奥琵琶湖パークウェイ
滋賀県高島市 海津大崎
2018年4月8日 撮影


竹生島 桜 奥琵琶湖パークウェイより 
竹生島 奥琵琶湖パークウェイより

①都久夫須麻神社


琵琶湖北部に浮かぶ小さな島・竹生島。
面積は0.14平方キロメートル、周囲2.0キロメートル。
島には都久夫須麻神社と宝厳寺、土産物店がありますが、住民はいません。
参拝者はいますが、夜間は寺社関係者・店舗従業員も島を出てしまって無人島になります。

竹生島 宝厳寺 

竹生島 宝厳寺 ※夏に撮影したものです。

都久夫須麻神社の御祭神はイチキシマヒメ(弁財天・宗像大神)・宇賀福神(龍神)浅井比売命 (あざいひめのみこと) です。
社伝では、雄略天皇3年に浅井姫命を祀る小祠が建てられたのが創建と伝えています。

宝厳寺 本堂 

宝厳寺 本堂 ※夏に撮影したものです。

②イチキシマヒメと宇賀神

都久夫須麻神社の御祭神・イチキシマヒメは、仏教の神の弁財天と習合されています。
イチキシマヒメと弁財天はどちらも水の神様ということで、神社の池の中の小島などに祀られることが多いです。

都久夫須麻神社の御祭神・宇賀神は 人頭蛇身の神です。(写真は奈良市・喜光寺の宇賀神)

喜光寺 宇賀神

宇賀弁財天といって、頭上に宇賀神をいただくお姿の弁財天もあります。

↓ こちらは竹生島にある宝厳寺の宇賀弁財天です。
弁財天の頭上に宇賀神がおられます。弁財天頭部の飾りに隠れて宇賀神のとぐろがわかりにくいかもですが。

Hogonji13s3200

 
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Hogonji13s3200.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/dc/Hogonji13s3200.jpg よりお借りしました。

作者 663highland [GFDL (
http://www.gnu.org/copyleft/fdl.html), CC-BY-SA-3.0 (http://creativecommons.org/licenses/by-sa/3.0/) または CC BY 2.5 (https://creativecommons.org/licenses/by/2.5)], ウィキメディア・コモンズより

江戸時代まで神仏は習合して信仰されていたので、古には都久夫須麻神社と宝厳寺は一体化していました。
宝厳寺に宇賀弁財天像があるのは、都久夫須麻神社の信仰と深い関係があるんですね。

奥琵琶湖パークウェイ付近 桜 
奥琵琶湖パークウェイ付近

③浅井の神

もう一柱のは都久夫須麻神社の御祭神・浅井比売命は産土(うぶずな)神だということです。
産土神とは土地の守り神のことです。
かつて竹生島の北の対岸に浅井郡と呼ばれる地域がありました。
かなり古い地名のようです。
浅井比売命という神名は地名の浅井からくるもので、浅井の守り神が浅井比売命なのでしょう。

浅井郡は伊香郡をはさんで東浅井郡と西浅井郡に分かれていたようです。
竹生島は東浅井郡の南方、琵琶湖上にあって、浅井郡から近い場所にあります。

浅井比売命について、『近江国風土記』にはこんな話が記されています。

夷服岳(伊吹山)の多多美比古命が姪の浅井岳(金糞岳)の浅井比売命と高さ比べをしたところ、浅井比売命が勝ちました。
負けた多多美比古命はこれに腹をたて、浅井比売命の首を斬りました。
浅井比売命の首は琵琶湖に落ちて竹生島になりました。

 奥琵琶湖パークウェイ付近 桜と舟

奥琵琶湖パークウェイ付近

④矢合神社の浅井比売命伝説


前回ご紹介した矢合神社にはこんな伝説がのこされていますよ。

浅井比売命と気吹雄命(多多美比古命)が争った時、 気吹雄命が浅井岡を襲いました。
浅井比売命は当地まで退き、 防矢を射ました。


矢合神社 鳥居 桜 
矢合神社

矢合神社は延喜式に「江州浅井郡八相山鎮座八相社」とあり、八相さんと呼ばれていたそうです。
寛文年間まで正月10日に弓矢の神事が行われており、矢のゆき交う形の矢合いと、八相の訓読ヤアイから矢合神社となったといわれています。
境内にある岩上神社の御祭神が浅井比命なのだそうです。

海津大崎 桜

遠くに海津大崎がみえています。

⑤ドクロの神

『近江国風土記』に話を戻します。
浅井比売命の首が琵琶湖に落ちて竹生島になったということは、浅井比売はドクロの神なんですね。
それで都久夫須麻神社では宇賀神を、宝厳寺では宇賀弁財天を祭っているのでしょう。

宇賀神の写真をもう一度見てください。

三室戸寺 宇賀神 

三室戸寺 宇賀神

私は喜光寺や三室戸寺の宇賀神を見て、ろくろ首を思い出しました。

Hokusai rokurokubi

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Hokusai_rokurokubi.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/3/39/Hokusai_rokurokubi.jpg よりお借りしました。
葛飾北斎 [Public domain], ウィキメディア・コモンズ経由で


宇賀神とは頭部に長い首がついたドクロの神なのだと思います。

また、ろくろ首とは上の葛飾北斎の絵にあるように首が長くのびる妖怪のことですが、首が胴体から抜けるタイプのろくろ首もあるとのことです。

ShokokuHyaku Rokurokubi

https://commons.wikimedia.org/wiki/File:ShokokuHyaku_Rokurokubi.jpg
https://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/b/b9/ShokokuHyaku_Rokurokubi.jpg よりお借りしました。
作者 不明 (scanned from ISBN 4-7790-0051-3.) [Public domain], ウィキメディア・コモンズ
経由で

上の絵は『諸国百物語』の挿絵で、タイトルは「ゑちぜんの国府中ろくろ首の事」となっていますが
多多美比古命に斬られた浅井比売命の首を想像させるではありませんか。
浅井比売命とは「ろくろ首」の神なのではないでしょうか。

そして宇賀神とは頭に長い首がついた神様なのだと思います。

それで宇賀神は浅井比売と同一視され、都久夫須麻神社に祀られているのではないでしょうか。

海津大崎 桜と舟 

海津大崎

⑥蓮華会はドクロの神を祀る行事?

都久夫須麻神社では「竹生島の頭(とう)がさす」と呼ばれる行事があり、正式には蓮華会というそうです。
弁財天を新規に作造し、竹生島に奉納する行事だということです。

蓮華会といえば、奈良𠮷野・金峯山寺の蓮華会を思い出します。
金峯山寺の蓮華会は、大和高田市奥田にある弁天池の蓮を蔵王権現にお供えする行事で7月7日に行われますが
同日金峯山寺で蛙飛び行事が行われます。

蔵王堂 蛙飛行事5  
金峯山寺 蓮華会


弁天池の蓮、というところに都久夫須麻神社の蓮華会との関連がありそうに思えますね。
都久夫須麻神社の御祭神はイチキシマヒメ(弁財天・宗像大神)・宇賀福神(龍神)浅井比売命 でしたね。
イチキシマヒメと弁財天が習合されているということですが、弁財天は別名を弁天ともいいますので。

蔵王堂 蛙飛行事3

金峯山寺 蛙飛行事

で、峯山寺の蛙飛行事では蛙の着ぐるみを着た人がぴょんぴょん跳ねるのですが、蛙はドクロを比喩したものだと私は思うんです。

下の写真は飛鳥の亀石ですが、蛙ではないかともいわれています。
亀石
 

 下の写真は京都の大将軍商店街(妖怪ストリート)に置かれてあったぬらりひょんの人形ですが、飛鳥の亀石にそっくりですね。眉間に半月形の皺があるところまで同じです。

妖怪ストリート ぬらりひょん


下の写真は金峯山寺近くにある(金峯山寺と関係が深い)脳天大神に置かれていた狛蛙です。

龍王院 狛蛙

脳天大神は頭を割られた蛇を祀り、首から上の病気に霊験あらたかと言われています。
この狛蛙も飛鳥の亀石と同じく、ドクロをあらわしていると思います。

詳しくは別ブログの次の記事をお読みください。
金峯山寺 蔵王堂 蓮華会 蛙飛行事 『蛙と空飛ぶドクロ』 


もしかしたら蓮華会とはドクロの神を祀る行事なのかも?

都久夫須麻神社では6月14日の放生会で蛙の形をした御幣を用いるそうですが、蛙=ドクロであり、都久夫須麻神社の御祭神がドクロの神であることから蛙の形の御幣を用いるのではないかと思います。

都久夫須麻神社-白蛇

上は都久夫須麻神社に置かれていた神蛇の像ですが、蛇もまたドクロの神として信仰されていたのではないかと思います。
つまり、昔の人は蛇を、頭に長い首のついた動物だと考えていたのではないかと思うわけです。
頭に長い首がついているといえば、都久夫須麻神社の御祭神の宇賀神、そしてろくろ首ですね。

蛙は首が抜けるタイプのろくろ首で、蛇は首がのびるタイプのろくろ首というわけです。

竹生島 矢合神社 伊吹山 金糞岳 

かなりいい加減な地図で、正確なものではありません(汗)

海津大崎 しだれ桜 ライトアップ 

海津大崎 しだれ桜 ライトアップ







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[2018/04/16 13:38] 滋賀 | トラックバック(-) | コメント(-)