奈良県奈良市 薬師寺
花会式・鬼追い式・・・4月5日 
目の前に大きな火の塊がぼとりと落ちてきたりするので、注意!(自己責任で身の安全を守りましょう~)
火の粉があたり一面にまきちらされる様はまるで地獄絵のよう?
①お松明はみほとけを鋳造する様子を再現したもの?東大寺二月堂の修二会・お松明は、大仏を鋳造する様子を再現したものだとする説がありますね。
二月堂で松明を振る人は童子と呼ばれますが、鬼は茨木童子・酒呑童子など童子と呼ばれることが多いです。
そして薬師寺では鬼が松明を振り回すので、二月堂修二会と同じことをやっていることになります。
さらに東大寺の大仏は銅で作られていますが、薬師寺のご本尊の薬師三尊像もまた銅で作られています。
薬師寺の修二会も二月堂の修二会と同様、みほとけを鋳造する様子をあらわしているのかも?
②永遠の命を持つ造花と銅の体花会式と呼ばれるのは、みほとけにたくさんの造花をお供えするためです。
現代人の感覚では造花より生花のほうが美しいと思いますが、昔の人は枯れない造花に永遠の命を感じたのではないかと思います。
銅の体を持つみほとけも、永遠の命を持つと考えられたことでしょう。
即身仏に対する信仰も同様だと思います。
普通の死体は腐りますが、即身仏は腐りません。(実際にはその多くは失敗で腐らない体となったのは日本全国で17例ほど)
200年ほど前の即身仏が現存し、祀られているケースもあります。
③薬師如来は星の神・スサノオこのブログで何度も書いていますが、薬師寺のご本尊・薬師三尊像の中尊の薬師如来は星の神だと思います。
そのココロは~
陰陽道の宇宙観では、東を太陽の定位置、西を月の定位置、中央は星とするそうです。
薬師寺の薬師三尊像は、東に日光菩薩、西に日光菩薩を配置しています。すると中央の薬師如来は星の神となります。
松明から飛び散る火の粉は星をあらわしているのかもしれませんね。

また記紀には次のような記述があります。
イザナミの左目から天照大神が、右目から月読命が、鼻からスサノオが生まれた。
つまり、イザナミの顔は宇宙ということで、イザナミの顔の中心にある鼻からうまれたスサノオは星の神ということになります。
船場俊昭さんも次のようにおっしゃています。
スサノオを漢字で書くと素戔鳴尊となりますが、これは輝ける(素)ものを失って(戔)ああ(鳴)と嘆き悲しむ神(尊)という意味で、スサノオはもともとは星の神だったのが、のちに星の神という神格を奪われたのてはないかと。
「地図では左は西で右は東。逆じゃないか」とおっしゃるかもしれませんが、
それは正しくは向かって左が西で、向かって右が東なのです。
地図の側に立てば、左が東で右が西となります。
薬師寺の薬師三尊像も、中尊の左手が東で日光菩薩が、中尊の右手が西で月光菩薩が配置されています。
明治になるまで日本では神仏は習合されて信仰されていたので、中尊の薬師如来はスサノオと同一視されていたことでしょうね。
そういえば、鼻と花は掛詞になっていますね。
京都仁和寺のお多福桜を詠ったこんな歌もあります。「花(鼻)は低とも人は好く」※お多福桜は木の高さが低い。
スサノオ=鼻の神=鼻の神ということで、たくさんの造花をお供えするんだったりして?
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[2018/04/07 15:00]
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