奈良県天理市 天理市田井庄池公園
①性転換するクマノミクマノミはひとつの中で数匹の群れで住んでいます。
この群れの中で一番体の大きなものがメス、2番目に大きなものがオスになります。
3位以下は未成熟です。
雌がいなくなると、2位だった個体が雌に性転換し、3位だった個体が雄になります。
海遊館で撮影したクマノミ
海遊館での撮影、むつかしい~。またリベンジしたいです~。②海の生物には性転換するものが多い。
陸上脊椎動物で性転換するものはほとんどないそうですが、魚類には性転換するものが多いということです。
メスからオスに性転換するものを雌性先熟、オスからメスに性転換するものを雄性先熟といいます。
クマノミは雄性先塾になるとのことです。
このほか、両方向に性転換するものなどもあります。
魚類 | 雌性先熟(メス→オス) | ホンソメワケベラ・アカハラヤッコ・コウライトラギス・ベラ・ブダイ・ ミスジリュウキュウスズメダイ・キンギョハナダイ |
魚類 | 雄性先熟(オス→メス) | クマノミ・クロダイ |
魚類 | 両方向に性転換する | ダルマハゼ・オキナワベニハゼ |
節足動物 | 雄性先熟(オス→メス) | タラバエビ ムラサキヤドリエビ |
甲殻類 | 雌性先熟(オス→メス) | ウミナナフシ タナイス |
軟体動物 | 雌性先熟(メス→オス) | エゾフネガイ |
環形動物 | 大きな個体が雌に、小さな個体が雄になるが やがて大きさが逆転し雌が雄に、雄が雌に性転換する | ゴカイの一種 |
植物 | 球茎が小さいときは雄花、球茎が大きくなると雌花を咲かせる。 | テンナンショウ |
植物 | 雄性先熟(オス→メス) | ウリハダカエデ |
上表のうち赤字で示したものは海の生物です。海って不思議ですね!
③クロダイ(茅渟)も性転換する。
クロダイも性転換するんですね。
クロダイは茅渟(チヌ)とも呼ばれています。
茅渟の海とは大阪湾のことで、クロダイはかつて茅渟の海でとれる代表的な魚だったため茅渟と呼ばれるようになったといわれます。
茅渟という名前の語源にはいくつか説があります。
a.神武天皇の兄「彦五(ひこいつ)瀬(せの)命(みこと)」が戦傷を受けて血を流したため、「血(ち)沼(ぬ)」と呼ばれた。
b。瀬戸内海から大阪湾一帯をを支配していた「珍彦(ちぬひこ)」別名/神知津彦命(かみしりつひこのみこと)、椎根津彦命(しいねづひこのみこと)に由来する。。
2~3歳までは精巣が発達したオスですが、4~5歳になると卵巣が発達してメスになるそうです。
ただ、すべてのクロダイがメスになるわけではなく、オスのまま性転換しないただし全てがメスになるわけではなく、雌性ホルモンが少ないオスは性転換しないのだとか。
クロダイの雌雄の見分け方は、大きいものがメス、小さいものがオスです。
③日本の神様も性転換する
日本の神様も性転換します。
たとえば奈良県桜井市の大神神社の大物主はヤマトトドヒモモソヒメのところに夜這いしているところからみて男神だと考えられますが、謡曲三輪では大三輪明神(大神神社の神のこと)として登場するのです。
また伏見稲荷大社のウカノミタマは女神だとされていますが、亀岡祭のご神体のウカノミタマは男神でした。
聖徳太子が親鸞の夢の中に現れて「女に生まれ変わってそなたの妻になろう」と言ったという話もあります。
このように神が性転換するという発想は、日本の神様が海の神・クロダイの神であり、クロダイが性転換するところからくるんだったりして?
④大穴持命は大国主命の性転換した姿だった?
私は『大己貴命と少彦名神』は『イザナギとイザナミ』に似ていると思います。
大己貴命とは大国主の別名で、少彦名神ときょうだいの契りをかわしてともに国造りをしました。
イザナギとイザナミはきょうだいで契り、国産み・神産みを行いました。
ところがイザナミが死んで黄泉の国へ行ってしまい、イザナギはイザナミを迎えに黄泉の国へ行きます。
そしてイザナミにこう言いました。
「愛しい妻よ、戻ってきておくれ。国造りはまだ終わっていない。」
イザナギ・イザナミはきょうだいで契って国づくりをしていますが、おなじように
大己貴命・少彦名神はきょうだいの契りをかわして国づくりをしていますね。
少彦名命という神名に「彦」とありますが、「彦」は男性の名前に用いられる漢字です。
少彦名命とは男神だと思います。
少彦名命とペアを組んだ大巳貴命とは大国主の別名ですが、大国主の別名には大穴持命(おおあなもち)というのもあります。
大穴持命・・・大きな穴を持つ神とは、女神なのではないでしょうか。
大国主には妻問いをするという話があり男神だと思います。
大穴持命とは大国主が性転換して女神になった姿なのかも?
そして神々が性転換するという発想は、海に住む魚の中に性転換するものがあることが知られていたためかもしれません。
スサノオは多くの神社で祀られており、大変厚く信仰されている神ですが、
スサノオはいざなぎに「大海原をおさめよ」と命じられています。
そのため海神はスサノオと同一視されています。
海神が住む竜宮ではタイやヒラメが舞い踊っています。
海神は魚たちを統治する神なのです。
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[2018/02/21 17:59]
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