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大阪城 イルミナージュ『遊女歌舞伎・若衆歌舞伎のエロティシズムは呪術だった?』 

大阪市中央区 大阪城
大阪城イルミナージュ・・・2018年2月25日まで



 大阪城 イルミナージュ
 
大阪城に隈取メイクの歌舞伎役者が登場!

①おおざっぱすぎる(笑)歌舞伎の歴史


歌舞伎の祖は「お国」という女性だとされます。

『当代記』によると、お国の踊りの1シーンに、傾き者が茶屋の女と戯れるシーンがあったということです。
傾き者とは、派手な衣装を好んだり、常軌を逸脱した行動に走ったりするような人物のことです。

今でいえばこの方々みたいな人のことかな?かっこいいよね❤ ↓ 



茶屋とは色茶屋、茶屋の女とは遊女のことですね。

ですが、安土桃山時代の武将で、蒲生氏・森氏の家臣だった名古屋(那古野) 山三郎(なごや さんさぶろう)が歌舞伎の祖だともいわれていますね。

名古屋 山三郎はとんでもない美少年でしたが、森忠政に井戸宇右衛門殺害を命じられ、井戸宇右衛門に斬りかかるも逆に井戸宇右衛門にやられて死亡しています。
その後、井戸宇右衛門もその場に居合わせた森家の人間に殺されてしまうのですが~。
享年28、または32と伝わります。
名古屋 山三郎の妻、もしくは恋人がお国だったともいわれますが、さて?

お国が始めたかぶき踊は大流行し、遊女屋で行われるようになり、遊女歌舞伎と呼ばれました。

また12歳から17,8歳の少年が演じる若衆歌舞伎なども行われましたが、こちらもエロチックな内容であったと考えられています。
日本では衆道と申しまして、男色はたしなみとされていましたので、若衆歌舞伎はそれは流行ったことでしょうね❤

ところが遊女や若衆をめぐる喧嘩が頻発。幕府は遊女歌舞伎や若衆歌舞伎を禁止してしまうのです。
一説によれば、そうしたことから、女性や若衆ではなく、野郎(成年男子)が演じる野郎歌舞伎が登場したともいわれます。

大阪城イルミナージュ 

②芸能は神事だった?

芸能はもともとは神事だった。私、佳音はそう考えます。

記紀神話に山幸彦・海幸彦の話がありますね。

山幸彦はうっかり海幸彦の釣り針をなくしてしまい、この釣り針を探して竜宮城にやってきました。
釣り針は赤鯛ののどにひっかかっているのが見つかって海幸彦は元の世界に戻ります。
そして海神より授かった塩盈珠で満ち潮にして海幸彦を溺れさせ、海幸彦が助けてくれ、というとやはり海神から塩乾珠で引き潮にして助けました。
九州地方に住んでいた隼人はこの海幸彦の子孫で、海幸彦がおぼれる様子を表現したのが隼人舞になったとされます。

隼人たちは自分たちの祖先である海幸彦が溺れる様子を舞で表現することで、海幸彦の霊に溺れた苦しい経験を思い出させようとしているのではないかと思います。

また奈良豆比古神社で行われている翁舞は、皇位継承権があったのに暗殺された志貴皇子が、ハンセン病をもたらす疫神から、人々にご利益をもたらす文殊菩薩へと化身するようすを描いたものだと思います。

その理由については長くなるので、別ブログのこちらのシリーズをお読みください。→ 翁の謎① 八坂神社 初能奉納 「翁」 『序』 

①~⑲まであります。長いよ~、という方はこちらを読んでね。→ 百毫寺 萩 『志貴皇子 暗殺説』  
                               奈良豆比古神社 翁舞 『道鏡の父親は志貴皇子だった?』  


大阪城イルミナージュ 

③芸能のルーツはアメノウズメのストリップダンス?


記紀神話に記されたことが事実であると想定すると、そもそも芸能のルーツは天岩戸の前でアメノウズメが躍ったストリップダンスではないでしょうか。

アメノウズメのストリップダンスを見ていた八百万の神々はどっと笑い、天岩戸に籠っていた天照大神は「私がいないのにみんななぜ笑っているのだろう」と不思議に思い、天岩戸を少しあけて外を伺い見たところを外に引っ張り出されました。

大阪城 イルミナージュ

④天照大神は男神だった?

天照大神はアメノウズメのストリップに興味を持って天岩戸から出てきたともいえますね。
女神のストリップに興味を持つのは男だ、よって天照大神は男神だとする説があります。

また各地に天照大神は男神であると伝わっているそうです。
曾根崎心中にも「照る日の神も男神。よけて日負けはよもあらじ。」と書いてあります。
照る日の神とは天照大神のことでしょう。
参照/お初天神 節分祭 『曾根崎心中・大阪三十三所観音巡りの言葉遊びがオモシロイ!』 

大阪城イルミナージュ 花魁道中

 笑撃武踊団のみなさん

⑤男神=荒魂、女神=和魂、御霊=男女双体?

神はその表れ方で、荒魂(神の荒々しい側面)、和魂(神の和やかな側面)、御霊(神の本質)に分けられるといいます。
そして男神は荒魂を、女神は和魂をあらわすとする説があります。
とすれば神の本質である御霊は男女双体となるのではないでしょうか。

御霊神の本質男女双体
荒魂神の荒々しい側面男神
和魂神の和やかな側面女神

とすれば、男神と女神を和合させることは、荒魂と和魂を和合させることであり、和合によって神は御霊になると
そういう呪術なのではないでしょうか?

大阪城イルミナージュ

⑥和合は呪術だった?

歌舞伎の元祖・お国がエロチックな踊りをしたり、遊女のようなことをしていたのは、そういう呪術的な意味があったからかも。

また陰陽道で男は陽で女は陰、奇数は陽で偶数は陰とされます。
一けたの数字で最も大きい奇数の9がふたつ重なる9月9日は重陽の節句とされ、大変おめでたい日だとされていました。
男と男が和合する衆道はまさしく重陽、ということで衆道歌舞伎はもてはやされたのではないかと思います。
日本で衆道がたしなみとされていたのも、重陽からくるのではないかと思ったりします。

 大阪城イルミナージュ



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[2018/02/16 00:00] 大阪の祭 | トラックバック(-) | コメント(-)