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琴引浜付近 夕景 『琴を奏でる浜』 

 
京都府京丹後市 琴引浜
2018年4月下旬 撮影

琴引浜 采女(合成) 
琴引浜

鳴き砂で有名な琴引浜を歩いてみましたが、この日は条件がよくなかったのか、キュッキュッという音は鳴りませんでした。
もっと歩いてみたら鳴ったかも?



動画おかりしました。ありがとうございます。

①鳴き砂はなぜ鳴るの?

マグマが冷え固まって花崗岩(火成岩の一種)ができます。
花崗岩はもろいので風化して崩れ、花崗岩に含まれる石英が砂となります。
鳴き砂はこの石英を多く含む砂で、日本には鳴き砂で知られる砂浜が数多くあります。

川からの砂が大量に出入りすると鳴き砂にはならないとのことです。
波消しブロックを設置したり、岬の工事そしたりすると海流が変化し、砂の成分構成が変わってしまっても鳴らなくなります。

また、ゴミが多いと鳴らないそうで、砂が鳴るように掃除をされたりしているところもあるようです。

琴引浜付近3

琴引浜付近


②鳴き砂のある浜の名前は「琴」が付くものがいくつかある。

鳴き砂のある浜の名前は「琴」が付くものがいくつかあります。

石川県輪島市の琴ヶ浜、京都府京丹後市の琴引浜、島根県大田氏の琴ヶ浜などです。
これらの地名は、鳴き砂の音を琴に喩えたものでしょう。

琴引浜付近2 
琴引浜付近

③琴をお引きください!

そんなことを考えながら琴引浜を歩いていますと「琴をお引きください!」という武内宿祢の声が聞こえてくるような気がしました。
なんのことかって?
もう少し詳しくお話ししますね。
こんな話があるのです。

第14代・仲哀天皇は、筑紫の訶志比宮(かしひのみや)で熊曽国(南九州)を討とうとして琴を弾き、武内宿祢が沙庭で神託を請いました。
すると神功皇后が神がかりして住吉明神の神託を告げました。
「西の方に国あり。そこには金銀のほか、輝くような珍しい宝がたくさんある。その国を従わせよう。」
天皇は「高い所に登り、西の方を見てもただ大海が見えるだけだ」といいました。
すると神は怒り、「お前なんかに国を治める資格ないよ!お前なんか死んじゃえ!」といいました。
武内宿祢は天皇に「琴をお引きください!」と言いましたが、琴の音が聞こえなくなり、天皇は崩御されていました。
その後神功皇后が神託に従って三韓出兵したくさんの宝物を持って帰りました。

琴引浜付近 
琴引浜付近

④鳴き砂で吉凶を占っていたのでは?

仲哀天皇は筑紫の訶志比宮にいまいたが、訶志比宮は福岡市東区香椎付近にあったと考えられています。
そして福岡県には姉子の浜・恋の浦・勝浦浜・白石浜(福岡県福津市)など鳴き砂で有名な浜があります。

武内宿祢が神託を請うた沙庭とは鳴き砂のある浜のことで、仲哀天皇が琴を弾いたというのは、鳴き砂の上を歩いて音をたてたということではないでしょうか?

いや、鳴き砂とは仲哀天皇が弾く琴の音、あるいは仲哀天皇の声そのものであると考えられてこの物語は作られたのかも?

吉備津神社では鳴釜神事といって、火にかけた釜の音で吉凶を占う神事があります。
この鳴釜神事と同じく、鳴き砂の音でものごとの吉凶を占っていたのではないでしょうか。

琴引浜付近 夕景 

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[2018/05/02 15:00] 京都府 | トラックバック(-) | コメント(-)