京都市上京区 大将軍商店街
妖怪ストリート①百鬼夜行絵巻と妖怪ストリート京都といえば歴史ある神社仏閣、四季折々の美しい風景・・・・だけではございません!
京都には数多くの幽霊・妖怪・お化け・怨霊伝説が伝わっており、オカルトマニアを京都へと誘います。
そんなオカルトスポットのひとつが妖怪ストリートです♪♪
『百鬼夜行絵巻』に次のように記されています。
付喪神(つくもがみ)が変化大明神を祀り、祭礼と称して夜更けに徒党を組んで西から東へと練り歩いた。付喪神とは古くなった道具などに神や霊魂などが宿ったもののことです。
器物は100年を経ると精霊が宿って付喪神になると考えられており、そのため99年目で器物を破棄する習慣があったそうです。
そのためでしょうか、付喪神は九十九神とも記されますね。
北野天満宮の南200mほどのところにある一条通はこの百鬼夜行があった通りだとされています。
これにちなんで一条通の大将軍商店街は妖怪ストリートと称し、店先などに妖怪の人形を展示していますよ。
②煤払いと終い天神かつて年末に煤払いを行い、その際に不要になった古道具や器などを廃棄していたそうです。
廃棄された古道具や器を北野天満宮の境内で売るようになったのが、北野天満宮の古道具市のルーツとされています。
特に年末の古道具市は煤払いを行うこともあって多くの物品が売買されたことでしょうね。
現在でも年末の12月25日に北野天満宮で行われる古道具市は『終い天神』と呼ばれ、多くの人で賑わいます。
動画お借りしました。動画主さん、ありがとうございます。
③市は斎で、交換することで浄められる?①で、「器物は100年を経ると精霊が宿って付喪神になると信じられ、99年目で廃棄する習慣があった。」と書きました。
『終い天神』では付喪神が憑いているような古い器物も売買されたんでしょうか?
もしそうだとすると、「いやーん、このお皿、古そう~。付喪神がついてそうで気持ち悪い~」とか思わなかったんでしょうか?
私は付喪神が憑いていそうな古い器物も終い天神で売買されていたんじゃないかと思います。
現在、市とは単に物品を売買することをいいます。
でも、古には市は神事的な意味を持っていたのではないかと思うんです。

市とは斎(いつき)である、とする説を聞いたことがあります。
斎とは『 飲食をつつしむ、禊をするなどして心身を清めて神に仕える』ことをいいます。
また古には虹はまがまがしいものと考えられており、虹の出たところに市をたてる、というような話を聞いたこともあります。
とすれば、市とは穢れたものを清めるための神事であったと考えられると思います。
市に出され、売買されることで付喪神は清められて悪さをしなくなるというような信仰があったのではないでしょうか?
③鷽替え神事に見る市の意味北野天満宮では行われていないんですが、全国の多くの天満宮で『鷽替え神事』という神事が行われています。
動画お借りしました。動画主さん、ありがとうございます。『鷽替え神事』ではまず大勢の参拝者に小さなポチ袋が配られます。
そして『替えましょう、替えましょう』と唱えながら近隣の人とポチ袋を何度も交換しあいます。
ポチ袋の中には紙製や木彫りの鷽鳥の人形が入っていますが、その中に当たりの人形が混ざっていて、当たりの人形をひいた人は様々な商品がもらえるという神事です。
大阪天満宮や道明寺天満宮の鷽替神事に何度か行ったことがありますが、くじ運の悪い私は一度もあたったことがありません~。
『鷽替え神事』は何度も交換することで、穢れが浄められるとする神事だと考えられませんか。
そして何度も交換するというのは市に似ていますね。
