京都市上京区 蘆山寺
2009年7月中旬 撮影
①朝廷の衰退は源氏物語が原因?蘆山寺は紫式部の邸宅跡と伝わります。
大蓮寺 蓮 雨 『仏教嫌いの後光明天皇がお寺に安産祈願?』 で後光明天皇についてお話ししましたが、
その後光明天皇がこんなことを言っています。
「朝廷が衰微したのは、和歌と源氏物語が原因だ!」
御存じのように源氏物語は紫式部が著した恋愛小説です。
まだ読んだことはないんですが、源氏物語のあらすじを記した書物は読んだことがあります。
義理の母親と契って身ごもらせたり、美少女を養女にして成長すると自分の妻にしたり
好きな女のもとに通ったが逃げられ、そこにいた別の女性と契ったり
いや~、現代人からするととんでもなく乱れているんですが、平安時代にはそういうことは当たり前だったんでしょうか?
②和歌は呪術だった?さて、和歌と源氏物語が朝廷を衰微させたというのはどういうことなんでしょうか?
高田祟史さんは和歌とは文学ではなく呪術であるとおっしゃっています。
たとえば在原業平がこんな歌を詠んでいます。
桜花 散りかひくもれ 老いらくの 来むといふなる 道まがふがに
(桜の花よ、散り乱れてあたりを霞ませておくれ。『老い』がやって来るという道が、花に紛れてしまうように。)
この歌は在原業平が四十歳になった藤原基経に贈った歌です。
表面上は基経を気遣う歌のように見せかけて、実は基経を呪った歌だと高田祟史さんはおっしゃっています。
五七五七七の冒頭の漢字をつなぐと「桜散り老い来る道」となるというのです。
古今和歌集を編纂した紀貫之は藤原良房と対立していた紀名虎と同じ紀氏です。
古今和歌集には藤原氏への呪いが込められているのではないでしょうか。
和歌が呪術の道具として用いられたのは、言霊信仰・・・言葉には実現させる力があるとする信仰からくるものだと思います。
掛詞やもののななどの和歌のテクニックは、呪う相手に悟られないようにするために発達したのではないでしょうか。
③臣籍降下したものが太上天皇になるという呪術?和歌と同じく、物語もまた呪術の道具であったのではないでしょうか。
物語はフィクションですが、やはり言霊信仰によってフィクションは実現すると考えられたのかも。
紫式部が著した源氏物語の主人公・光源氏は天皇の皇子として生まれましたが臣籍降下しています。
源氏とは臣籍降下した天皇の皇子に対して与えられた姓のひとつです。
光源氏は冷泉帝より准太上天皇の待遇を受けますが、これは紫式部がしかけた呪術であったのかもしれません。
臣籍降下したものが太上天皇になるという。
紫式部役をしていただいたのは護王神社の亥子祭に登場された方です。(合成)
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[2017/07/11 20:05]
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