京都市右京区 宝泉寺
2017年6月18日 撮影

①虹の女神・イーリス
花菖蒲はアイリス(アヤメ)属の植物なんですね。
アイリスとはギリシャ神話に登場する虹の女神・イーリスが語源だといわれます。
イーリスは太陽神ゼウスの妻・ヘラの侍女として仕えていました。
ところがイーリスを気に入ったゼウスは、何度もイーリスに求婚をせまります。
つまりダンナさんが奥さんの付き人に求婚したというわけで、イーリスはそれは困ったことでしょうね!
だいたい、ゼウスってどうしようもない好色なんですよ~。
日本の大物主神なんかも好色ですけど、ゼウスの好色はスケールが違う~。
困ったイーリスはヘラに「遠くへ行かせて下さい」と頼みました。
ヘラは七色に輝く首飾りを与え、イーリスに「使者となりなさい」と命じ、神の酒三滴をイ―リスの頭にふりかけ、虹の女神に変えました。
そのとき酒のしずくが地上に落ちてアイリスの花が咲きました。
イーリスは虹を架け橋として天上と地上を行き来しました。

宝泉寺の極楽橋が、イーリスが渡る架け橋(虹)に見える~。
②洗礼と灌頂
「神の酒三滴をイーリスの頭にふりかけ」とあるのが興味深いです。
キリスト教の洗礼の灌水(頭部に水を注ぐ)や滴礼(頭部に手で水滴をつける)に似ていますね。
また密教では灌頂(かんじょう)といって頭頂に水を濯ぐ儀式があります。
灌頂について、ウィキペディアには次のように説明されています。
菩薩が仏になる時、その頭に諸仏が水を注ぎ、仏の位(くらい)に達したことを証明すること。密教においては、頭頂に水灌いで諸仏や曼荼羅と縁を結び、正しくは種々の戒律や資格を授けて正統な継承者とするための儀式のことをいう。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%8C%E9%A0%82 より引用
http://www.zinbun.kyoto-u.ac.jp/kyodokenkyu/research26.htm(リンク先に灌頂の写真が掲載されています。)
ギリシャ神話とキリスト教や仏教は繫がっているのかも?
そういえばギリシャ建築に用いられたエンタシスの柱が、法隆寺や唐招提寺にもありますね。
建築様式が伝わっているなら、神話が伝わっていてもおかしくはないですね?
唐招提寺 金堂
③目隠しをして華を投げる結縁灌頂
ウィキペディアには次のような内容も記されています。
結縁灌頂(けちえん かんじょう)
出家や在家、あるいはその対象を問わず、どの仏に守り本尊となってもらうかを決める儀式。投華得仏(とうけ とくぶつ)といい、目隠しをして曼荼羅の上に華(はな)を投げ、華の落ちた所の仏と縁を結ぶところから結縁灌頂の名がある。投華灌頂(とうか かんじょう)ともいう
。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%81%8C%E9%A0%82#.E6.97.A5.E6.9C.AC.E5.AF.86.E6.95.99.E3.81.AE.E7.81.8C.E9.A0.82 より引用
富山県立山町では目隠しをした女人が橋を渡る『布橋灌頂会』が行われているそうです。
動画お借りしました。(動画主さん、ありがとうございます。)
この布橋灌頂は、目隠しをして華を投げる結縁灌頂をルーツとしているのかも?
女人たちが渡る橋はあの世とこの世を繋ぐ橋・・・・虹をイメージしたものではありませんか!
ということは布橋灌頂で橋を渡る女人たちは、イーリス?

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[2017/06/27 15:16]
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