京都市東山区 即成院 戒光寺 雲龍院(泉涌寺塔頭)
2017年5月30日 撮影
①爪の長いみほとけ参道を歩いていくと、まず即成院が見えてきます。
即成院二十五菩薩と那須与一の墓で有名な泉涌寺の塔頭です。
即成院 二十五菩薩練供養
那須与一の墓即成院の本堂脇の通路を抜けると、戒光寺です。
戒光寺戒光寺の御本尊・丈六の釈迦如来は爪が長いのが特徴です。
http://www.kaikouji.com/temple.html↑ ちょっと写真が小さいけど、爪が長いのがわかりますか?
最近ではネイリストの方などが参拝にみえるそうですよ。
爪が長いみほとけというのは珍しいのではないでしょうか?
②平安時代の貴族は爪を伸ばしていたの?戒光寺の釈迦如来の爪が長いのは、平安時代の貴族は爪を伸ばしており、それでみほとけの爪も長くしたのではないかとする説があるようです。
平安時代の貴族は爪を伸ばしていたのでしょうか?
もし、平安時代の貴族が爪を伸ばしていたとする文献などがありましたら教えていただきたいのですが、私は平安時代の貴族は爪を伸ばしてはいなかったと思います。
戒光寺
③髪や爪を伸ばし続けて夜叉のような姿となる。保元の乱〈1156年)で後白河天皇に敗れた崇徳上皇は讃岐へ流罪となり、反省の意味をこめて五部大乗経(法華経・華厳経・涅槃京・大集経・大品般若経)の写本を作り、それを朝廷に送ったそうです。
ところが後白河は「呪詛がこめられているんじゃない?こんなの受け取れっかよーー。」と写本を送り返してきたのです。
崇徳上皇は舌を噛みきり、その血で写本に次のように書いたと言われます。
「日本国の大魔禄となって、皇を取って民とし民を皇にしてやる!」「この経を魔道に回向してやる!」
そして髪や爪を伸ばし続けて夜叉のような姿となり、生きながら天狗になったというのです。
④爪が長いのは夜叉や天狗の特徴?
『美勇水滸傳』木曽駒若丸義仲に鼻を摑まれた天狗(一魁斎芳年筆)
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:YoshitoshiGrabTenguNose.jpg?uselang=ja よりお借りしました。
上の絵は明治時代の画家・一魁斎芳年が描いたものですが、天狗の爪が長いように見えます。
爪が長いのは夜叉や天狗の特徴なのではないでしょうか?
とすれば、平安時代の貴族が夜叉や天狗のまねをして爪を伸ばしていたとはちょっと思えないです。
また、戒光寺のみほとけは夜叉や天狗の特徴を備えた如来であるということなのではないでしょうか?
雲龍院の皐月もきれいでした。 ※まとめサイトなどへ無断で転載することはおやめください。
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[2017/06/03 09:36]
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