兵庫県佐用町 ひまわり畑 http://www.town.sayo.lg.jp/cms-sypher/www/info/detail.jsp?id=3208
2012年7月12日 撮影
●太陽神アポロンをストーカーしてひまわりになった水の精
ギリシャ神話に、水の精がひまわりに変身するという話があります。
水の精クリュティエは太陽神・アポロンに恋をしました。
しかしそれはクリュティエの片思いでした。
クリュティエは毎日アポロンが日輪車で東の空に現れ、西の空に姿を消すまで、アポロンを見つめ続けました。(まるでストーカー・・・)
9日9晩たち、クリュティエの足は地面に根付き、顔は花になってしまいました。これがヒマワリの花だというのです。
●ヒマワリの原産地は北アメリカ
いやあ~、この話はおかしいです~。
クリュティエがひまわりになるなんてことはないでしょーー。
だって、ひまわりって原産地は北アメリカ大陸西部で、インディアンが食用にしていたとされているんです。
1510年にスペイン人がひまわりの種を持ち帰り、17世紀ごろフランスやロシアに伝わったそうです。
古代ギリシャにひまわりがあったとは思えないです。
●クリュティエはひまわりではなく、ヘリオトロープに変身した?古代ローマの詩人・オウィディウスの『変身物語』では、クリュティエはヘリオトロープに変身したと記されているそうです。。
ヘリオトロープは紫色の花で、heliostropeとはギリシャ語で「太陽に向かう(heliosが太陽、陽)+(tropeが向く)」という意味なのだとか。
でもこれもおかしいんですよね~。
ヘリオトロープはペルー原産で、1757年にフランスの園芸家がパリに種を送ってから、世界各国で栽培されるようになったとされているからです。
●ヒマワリの花は太陽の方を向いていないクリュティエの伝説をもう一度読んでみましょう。
クリュティエは毎日アポロンが日輪車で東の空に現れ、西の空に姿を消すまで、アポロンを見つめ続けました。
つまり、クリュティエが変身した花は常に太陽の方向を向いているということだと思います。
でも、ヒマワリの花は常に太陽のほうを向いてはいません。
これはすなわち、クリュティエが変身した花はひまわりではないということを示していると思います。
ええーーっ!ヒマワリって太陽のほうを向くから向日葵(日回り)っていうんじゃないの?
という声が聞こえてきそうです。
私も長い間そう思っていました。
でも、下記リンク先の写真を見てください。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%9E%E3%83%AF%E3%83%AA#/media/File:Amingholamali_Sunflowers_at_sunset_Ormiyeh.JPGすてきな写真ですね。タイトルは「夕日とひまわり畑」となっています。
ひまわりの後ろに写っているのは夕日なんですね。
夕日とひまわりを写した写真ってけっこう見かけます。
つまり、ヒマワリの花は太陽のほうを向いておらず、「西の空に姿を見つめ続けた」という伝説の記述とあわないんです!
ウィキペディアにも次のような内容が記されています。
①実際に太陽を追って動くのは生長が盛んな若い時期だけ。
②完全に開いた花は東を向いたままほとんど動かない。
一方、たいていの植物は太陽の方を向いて花を咲かせませんか?
以前、夕日とコスモスを一緒に撮ろうと考えて撮影に出かけましたが
コスモスの花が全部夕日の方を向いてしまっていて、後ろ向きの花しか撮れず撃沈したことを思い出します~。
すると、ひまわりは太陽にそっぽを向ける植物だといえなくもないような?
夕方の日差しがきつくて、ゴースト・フレアーはいりまくり~。
でも、ひまわりの花が太陽に背を向けているのがわかると思います。●クリュティエはキンセンカに変身した?
http://www.kflorist.co.jp/knowledge/month/2013-07-00019.html ↑ こちらのサイトには次のように記されています。
「ギリシャ神話の太陽の花ヘリアントスは、キンセンカのことを指していましたが、現在ではヒマワリの学名に置きかえられています。
ヘリアントスは、ギリシャ語のhelios(太陽)と、anthos(花)から名付けられています。」
クリュティエはキンセンカに変身したんじゃないですかね。
キンセンカの写真はこちら→ https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AD%E3%83%B3%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%AB#/media/File:Calendula_officinalis1.jpg
この黄色い色が太陽をイメージさせたのではないでしょうか?
●太陽は黄色で描かれる。
日本では太陽は赤で描かれることが多いですが、他国ではたいてい黄色で描かれるそうです。
そういわれてみれば、日中太陽を見上げてみても太陽は赤くありませんね。
夕日も空や雲が赤くなっても、夕日そのものは赤くないことが多いです。
たまーに夕日が赤くなることもあります。
↑ 淡路島で撮影した夕日。この日は太陽が赤くなりました。
赤い夕日は印象的です。それで太陽は赤で描かれるようになったのかも?
フィギュアスケータ―の兄貴ことリプニツカヤ選手が
「日本がなぜあんな国旗なのか、日本に来てみてわかりました。あんなに赤い夕陽は世界中どこにもありません。」
と語っていたのを思い出します。
日本は夕日が赤く染まりやすいのでしょうか?
でも高松塚古墳やキトラ古墳に描かれた太陽は赤色ではなく、金色です。
金色は黄色に似ていますね。
古代の日本人は太陽は赤ではなく黄色または金色だと認識していたのでしょう。

↑ これは夕景っぽく写真を加工したもの。毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!
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[2016/08/09 00:00]
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