京都市北区 神光院
2014年12月17日 撮影
神光院にしか咲かない珍しい山茶花があると聞いたので行ってみたのですが、咲いていませんでした~。
そのかわり、門前の柿の実がきれいでした。
神光院では7月21日と土用の丑の日に弘法大師’(空海)が中国から伝えた「きゅうり封じ」の行事が行われているそうです。
病名を書いた紙できゅうりを包み、そのきゅうりで 身体の悪い 所を撫でて地中に埋めると病気が治るといわれています
神光院の本尊は空海像ですが、弘法大師(空海)が入寂したとされるのは3月21日なので、21日は弘法大師の縁日とされています。
「きゅうり封じ」が7月21日に行われているのは、21日が弘法大師の縁日だからでしょう。
「きゅうり封じ」は7月21日のほか、土用の丑の日にも行われていますが、土用の丑とは何でしょうか?
陰陽五行説では世の中全てのものは、木火土金水の5つの組み合わせで成り立つと考えます。
季節では、春=木、夏=火、秋=金、冬=水とされています。
季節は4つなので、木火土金水のうち土が余ってしまいます。
土は季節の交代をスムーズにするものと考えられ、各季節の最後の18~19日間を『土用』として均等に割り振られました。
本来、土用は夏だけではなく、すべての季節にあるのです。
陰陽五行説には『相生説』と『相克説』があります。
『相生説』とは、五行が対立することなく、木火土金水の順で、五元素が順送りに相手を生じていくという説です。
『木生火』・・・・・・木は摩擦により火気を生ずる。
『火生土』・・・・・・火は燃焼して灰(土)を生ずる。
『土生金』・・・・・・土は金属を埋蔵している。
『金生水』・・・・・・金属は表面に水気を生ずる。
『水生木』・・・・・・水は植物(木)を育てる。 『相剋説』は五行同士が相互に反発し、木火土金水の順で、五元素が順送りに相手を剋していくとする説のことです。
『木剋土』・・・・・・木は土中の栄養を奪う。
『土剋水』・・・・・・土は水の流れをせきとめる。
『水剋火』・・・・・・水は火を消す。
『火剋金』・・・・・・金属は火に溶ける。
『金剋木』・・・・・・金(斧など)は木を切り倒す。 『土用の丑』の習慣については、様々な説がありますが、『水剋火』、すなわち夏の火性を冬の水性で緩和しようとするのが『土用の丑』の習慣だと考えてまず間違いないと思います。
『土用の丑』には鰻を食べる習慣がありますが、本来、鰻の旬は冬なのです。
そのため経営不振に陥った鰻屋に、平賀源内が『本日、土用の丑』と書いた紙を店先に貼るようにアドバイスしたというエピソードは有名ですね。
その結果、鰻は飛ぶように売れたということです。
本来、冬の食べ物である鰻を夏に食べるということは、夏の火性を冬の水性で緩和することだといえるでしょう。
平賀源内のキャッチコピーは当時の人々に陰陽五行説の『水剋火』を思い起こさせる効果があったということだと思います。
夏の火性を冬の水性で緩和しようとするのが『土用の丑』の習慣だと言うけど、きゅうりは夏の野菜じゃないか。
そう言われるかもしれませんね。
確かにきゅうりは夏の野菜です。
きゅうりといえば輪切りにしたキュウリの形が八坂神社の社紋に似ているので、山鉾町の氏子さんたちは祇園祭(八坂神社の祭礼)の期間はきゅうりを食べない習慣があるそうです。
八坂神社の御祭神はスサノオですが、スサノオは牛頭天王と習合されています。
牛頭天王という神名は「牛の頭を持った神」という意味だと思います。
牛は干支の丑を表すものだと思います。
丑は季節では12月を表しますが、12月は冬です。
つまり
きゅうり→八坂神社の神紋→スサノオ→牛頭天皇→牛→丑→12月(冬)
となり、きゅうりは夏の野菜ではありますが、きゅうり封じのきゅうりは冬を表しているのではないかと思います。
毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました~!
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