2015年の三栖神社の炬火祭は10月11日の予定です。
氏子さんたちは旅人にとても親切です。
お祭りのことをいろいろ教えて下さり、ジュースまでごちそうしてくださってとても嬉しかった~。
ありがとうございました!
高張提灯の行列がやってきました。
後ろには大きな炬火(たいまつ)が置いてあります。
続いて手炬火の行列。
この手炬火でさきほどの大きな炬火に点火し、竹田街道を中書島から京橋まで練り歩きます。
たいまつの火が勢いよく燃え上がり、電線が焦げてしまうんじゃないかと心配になるくらいでした(笑)。
たいまつにおかめの面をつけたおかめ御幣がつけられています。
関西では地鎮祭にこのおかめ御幣が使われることが多いそうです。(集合住宅に住んでるので地鎮祭の経験はないんですが~)
おかめ御幣のルーツは京都西陣の千本釈迦堂だと言われています。
以前の記事、
千本釈迦堂(大報恩寺) 大根焚 『大根焚と聖天さん』 にも書いたのですが、
千本釈迦堂には大工の棟梁と棟梁の妻・おかめの伝説が伝えられています。
千本釈迦堂の本堂を建てるとき棟梁が謝って柱を短く切ってしまいました。
妻の阿亀が柱の長さが足りない分を枡組を作って補ったらどうかとアドバイスし、本堂は完成しました。
しかし阿亀は女の助言を受け入れたことが知られたら夫の恥になると思い、本堂が完成する前に自害してしまいました。

千本釈迦堂では12月に大根炊を行っていますが、大根炊とはもともとは聖天さんの行事なのではないかと思います。
大聖歓喜天は象頭をした男女双体の神で、次のような伝説があります。
人々に祟りをもたらしていたビナヤキャは十一面観音の化身であるビナヤキャ女神に一目ぼれしビナヤキャ女神に結婚を申し込みます。
ビナヤキャ女神は「仏法守護を誓うならあなたと結婚しましょう」といいました。
ビナヤキャは仏法守護を誓い、ビナヤキャ女神と結ばれました。神はその現れ方によって御霊(みたま)・和魂(にぎたま)・荒魂(あらたま)にわけられるといいます。
そして和魂は女神を、荒魂は男神を表すとする説があります。
すると御魂とは男女双体なのではないかと思うのです。
聖天さんの伝説は御霊・和魂・荒魂の関係をうまく説明していると思います。
すなわちビナヤキャは荒魂、ビナヤキャ女神は和魂で、男女和合することによって仏法守護の神になったという話だと思うのです。
御霊・・・神の本質・・・・・・・男女双体・・・聖天さん(ビナヤキャとビナヤキャ女神の男女双体の神)
和魂・・・神の和やかな側面・・・女神・・・・・ビナヤキャ女神
荒魂・・・神の荒々しい側面・・・男神・・・・・ビナヤキャそしてダン・ブラウンの「ダビンチコード」には、キリスト教ではΛは男性を、∨は女性を表すと書いてあったと思います。
Λは△、∨は▽といってもいいと思います。
ダビデの星(六芒星
https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Hexagram.svg)は男女和合を表すものだと思います。
おかめの升組は凹の形をしていますが、これは女神(おかめそのもの)を表しているのではないでしょうか。
そして升組に組み合わせた柱は男神を表すものだと思います。(神様は1柱、2柱と数えますね。)
つまり、大工の棟梁はビナヤキャ、おかめはビナヤキャ女神とイメージが重ねられた結果、千本釈迦堂では聖天さんの行事である大根炊の行事を行っているのではないかという推理です。
そして三栖神社の大きな炬火は男神を表しているのだと思います。
飛鳥の勧請綱の雄綱(男性のシンボルをかたどったもの)に形がそっくりだし~ ↓
おかめ御幣は女性のシンボルを象ったものではないでしょうか。(下は千本釈迦堂に奉納されたおかめ御幣)
そして、男神である炬火に、女神であるおかめ御幣をつけることで、男女和合、めでたし、めでたし、ということなのではないでしょうか。
[2015/10/10 00:00]
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