岸和田だんじり祭を流し撮りで撮ったのですが、背景のゴルフ練習場の網のぼけ方が不十分でしたー。
そこでフォトショップで流し撮り風の加工をしてみました(汗)
えべっさん(恵比寿天)は耳が悪いといわれ、よく聞こえるように神殿の後ろをたたいてお参りするという習慣があります。
なんでえべっさんは耳が悪いと言われているのでしょう?
大阪市北区にある堀川戎神社には榎木稲荷神社があり、社殿はだんじりの形をしています。
そして次のような伝説が伝えらえています。
かつて天満堀川の川べりの榎の根元に老狸の吉兵衛が住んでおり、夜な夜なだんじり囃子を奏でていました。1839年、その地に榎木稲荷神社が創建され、堀川戎神社末社の稲生神社の分霊が合祀されました。
その後明治40年に堀川戎神社に遷座しました。
榎木という名前から、私は物部守屋を思い出します。
587年、神道派の物部守屋は崇仏派の蘇我馬子や聖徳太子と闘い、榎の木の上で指揮をとっていたところを弓で射落とされて死亡したとされます。
初戎にお参りする習慣は特に関西で盛んですが、守屋の本拠地は現在の大阪でした。
大阪四天王寺は守屋の土地を没収して聖徳太子が建てたものですし、森ノ宮という地名は守屋の宮からくるという説もあります。
↑ 四天王寺 桜紅葉
塔百景57
↑ 四天王寺には物部守屋を祀る守屋祠もあります。
榎木明神(榎稲荷神社の神)とは物部守屋のことではないでしょうか。
日本書紀において、聖徳太子は陽、物部守屋は陰として描き分けられているのではないかと私は思います。
聖徳太子は587年の戦いで弓で射られたとき、椋の木の中に隠れて難を逃れたという伝説があります。
↑ 大聖将軍寺にはこの伝説をあらわした神妙椋樹があり、椋の木のほらの中に聖徳太子像が置かれています。
一方、守屋は榎の木にいるところを弓で撃ち落とされて死亡したとされます。
椋の木は太い幹を持ち、中にほらができやすいそうです。
一方榎は根元から枝分かれしやすいので幹が太くならず、ほらができにくいとのこと。
また、聖徳太子はこのときまだ13歳、守屋は生年不詳なのではっきりしたことはわかりませんが熟年であったと考えられます。
聖徳太子は1度に10人の言うことを理解することができたというほど耳がよかったといわれます。
聖徳太子と物部守屋が陰陽に描き分けられているのであれば、耳が悪いえべっさんとは守屋のことではないでしょうか。
;陽・・・聖徳太子・・・少年・・・弓で射られたが椋の木に隠れて難を逃れた・・・耳がいい
陰・・・物部守屋・・・熟年・・・弓で射られて死亡した・・・耳が悪い?一般的に稲荷神は狐とされていますが、四国では狐はいないといわれ(実際にはいる)稲荷神は狸とされているそうです。
空海が狸を四国に解放した、などとも言われます。
神はその現れ方で、御魂・和魂・荒魂の3つに分けられ、女神は和魂、男神は荒魂をあらわすとする説があります。
信楽焼きの狸はたいてい男です。
そして狐が女性に化けるという話はよく聞きますが、男性に化けたとは聞きません。
つまり、狸は男神で荒魂を、狐は女神で和魂を表しているのではないでしょうか。
御魂・・・神の本質
和魂・・・神の和やかな側面・・・女神・・・狐
荒魂・・・神の荒々しい側面・・・男神・・・狸とすれば、榎木明神は男神であり、荒魂だということになります。
そして榎木明神=物部守屋=狸の吉兵衛ということになるので
吉兵衛が夜な夜なだんじり囃子を奏でていたというのは、荒魂である守屋の霊がだんじり囃子を奏でていたということになります。
大阪にはたくさんのだんじりがありますが、中でも岸和田のだんじりが有名です。
ちょっとぶれぶれですかね~?(汗)
だんじりのルーツは京都祇園祭の山鉾だといわれますが
祇園祭の山鉾がゆっくりと巡行するのに対し、大阪のだんじりはものすごいスピードで駆け抜けていきます。
これはだんじりに乗っている神様(榎木明神=物部守屋=狸の吉兵衛)が荒魂であるからではないでしょうか。
そして岸和田の昔話にも吉兵衛という男の昔話が伝えられています。
御祭岸和田市のhphttps://www.city.kishiwada.osaka.jp/soshiki/3/mukashi5-12-danjirikichibe.html
上記にはよれば、次のような話が記されています。
昔、現在の岸和田市並松町あたりに吉兵衛というだんじり好きの男のもとに狸たちが訪れて吉兵衛とともに尻尾で太鼓をたたきました。。
それ以降、祭が終わると風に乗って狸の祭囃子が聴こえてくるようになりました。だんじり好きの男とは物部守屋の霊のことではないでしょうか。
そして狸は守屋の神使ということでしょう。
1400年以上たっても大阪の人々は守屋を慰霊し続けている。
私にはそんな風に思えるのです。
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