朱雀門より若草山山焼きを望む 『山焼きは牛鬼を焼き払う神事だった。』 

若草山山焼き

写真はかなり以前にフィルムで撮影したものです。

山焼きですが、勢いよく燃える年もあれば、前日に雨が降ったりしてぶすぶすとくすぶる程度で全く燃えない年もあります。
5~6回撮影したことがあるのですが、半分以上は燃え広がっていない写真で使いものになりません~。

さて『南都年中行事(村井古道・1740年ごろ)』に次のように記されています。

若草山を焼かない時は牛鬼という妖怪が出るといわれる。
このため正月丑の日に放火していたが、近年元旦より三日の間に放火するようになった。
往古より誰が行なうということなく、毎春旅人などが放火していたようだ。


牛鬼とは西日本に伝わっている妖怪で、毒を吐き、人を食い殺すとされています。
その姿形については諸説あります。

a.頭が牛で首から下は鬼。
c.牛の首で蜘蛛の胴体。
d.牛の首に人の着物姿
e.牛の首、鬼の体、昆虫の羽。

若草山焼きは東大寺と興福寺の境界争いがルーツであるともいわれていますが、牛鬼を焼き払う神事であるとも考えられていたのですね。

さて、お正月にはお屠蘇を飲む習慣がありますね。
お屠蘇とは『蘇という悪鬼を屠る』という意味なのだそうです。

友人がプロ野球の広島vsヤクルトの試合を見にいったとき、広島の応援席に「飲め、飲め」といってヤクルトが配られていたという話を聞きました。

『飲む』を辞書で調べると、『水分を体内に摂取する』という意味のほかに、 『相手を圧倒する』という意味もあります。
ヤクルトを飲みながら広島を応援するのは『ヤクルトを圧倒する」という縁起担ぎなのですね。

そしてお屠蘇の蘇は悪鬼のことだと言われます。

丑寅(東北)の方角は鬼の出入りする方角、鬼門とされて忌まれていました。
季節では丑は12月、寅は1月なので、丑寅は1年の変わり目だということになります。
つまり、お屠蘇を飲むというのは、(1年の変わり目=丑寅=鬼)を飲んで(圧倒して)正月を迎えるという意味なのでしょう。

これと同じで、牛鬼とは丑鬼、すなわち「12月の鬼」という意味で、これを焼くことは、丑(12月)を焼き払うことで正月を迎えるという意味があるのではないでしょうか。

若草山・・・奈良市雑司町
平城京跡・・・奈良県奈良市佐紀町
若草山山焼き・・・1月第四土曜日 18時ごろより(確認をお願いします。)



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[2015/01/26 11:05] 奈良の祭 | トラックバック(-) | コメント(-)