東京都台東区 浅草寺 待乳山聖天(本龍院)
撮影・・・2016年5月末栃木の旅も終わり、家に帰る日です。
でも、せっかくだからちょこっと寄り道して帰りたいー。
下今市からスペーシアに乗って浅草へ。
浅草駅について案内所で「待乳山聖天へはどう行ったらいいですか」と聞いたところ
「それは浅草寺の塔頭かなにかですか?」と言われたのでショック!
待乳山聖天は浅草七福神のひとつで、飛鳥時代の創建と伝わる古刹。
東京の人は誰でも知ってるはず、と思い込んでました・・・・。
塔百景88仕方ないので浅草寺までやってきました。
さつきが満開で美しい~!
浅草寺については、以前の記事、
浅草寺 スカイツリー 鯉のぼり 『皆既日食と推古天皇崩御』 に書きましたので
今回は待乳山聖天について書きたいと思います。
●待乳山聖天の二股大根雷門近くににある観光マップで待乳山聖天の場所を確認して待乳山聖天へ向かいます。
聖天さんについては、何度もこのブログに書いており、とても興味があります。
http://kntryk.blog.fc2.com/?q=%E3%83%93%E3%83%8A%E3%83%A4%E3%82%AD%E3%83%A3&page=0それに待乳山聖天には巾着と二股大根のモチーフがたくさんあるそうで、それを見たかったんです!
●和合する男女双体の神聖天さんは大聖歓喜天ともいい、象頭の男女双体のお姿をしておられます。(秘仏であることが多く、滅多にお目にかかることができませんが)
画像はこちら↓
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%93%E5%96%9C%E5%A4%A9#/media/File:Icon_of_Shoten.jpg聖天さんには次のような伝説があります。
いつも記事を読んでくださっている方には「耳にたこができちゃうよー」と言われそうですが、繰り返して書いておきます。(すいません~)
鬼王・ビナヤキャはひどく祟る神でした。
あるとき十一面観音の化身であるビナヤキャ女神に一目ぼれして求婚しました。
ビナヤキャ女神はビナヤキャに「人々に祟るのをやめて仏法守護をするならば結婚しましょう。」といいました。
ビナヤキャは仏法守護を誓い、ビナヤキャ女神と結婚しました。聖天さんは性の神なんですね。
●関西には二股大根の紋はない?関西にも聖天さんを祀っているお寺はたくさんありますが、二股大根の紋は見たことがありません。
下の写真は京都にある双林院の紋ですが、だいたいこんな感じの紋が多いですね。
大聖歓喜天というのは聖天さんのことです。
●二股大根はヒトの下半身を表している?待乳山聖天の二股大根はヒトの下半身を表しているとも言われます。
聖天さんは男神と女神が和合したお姿の神様なので
二本の二股大根大根が交差しているのは、男女の和合を表しているということですね。
●大根には二股になりやすい性質がある。大根は直根の先端にある生長点が石ころなどにあたると、側根が肥大して二股になってしまうことがよくあるそうです。
大根は二股になりやすいところから、男女双体の神・聖天さんのシンボルにされたのだと考えられます。
関西でよく見る双林院のような紋は、二つの大根を交差させることで、二股になった大根を表しているのではないでしょうか。
若い方はご存知ないかもしれませんが、昔双子の歌手でザ・ピーナッツというデュオがありました。
ピーナツの殻の中にはふたつの実が入っているので、ザ・ピーナッツというグループ名にしたんでしょうね。
聖天さんのシンボルが大根なのは、これと同じではないかと思うんですね。
●聖天さんの巾着袋は何を意味しているの?それじゃあもうひとつの聖天さんのシンボル、巾着は何を意味しているのでしょうか?
●象の頭をつけて生き返ったガネーシャ聖天さんの頭は象になっていますが、これはビナヤキャ&ビナヤキャ女神のほかに、ガネーシャという神様が聖天さんに関係しているからだと言われています。
ガネーシャは母親のパールヴァティーに命じられて、彼女の入浴の見張りをしていました。
そこへシヴァが戻ってきました。
ガネーシャはシヴァが自分の父だと知らず、入室を拒んだがめ、シヴァは怒ってガネーシャの首を切り落として遠くへ投げ捨ててしまいました。
その後、シヴァはガネーシャが自分の子供だと知り、ガネーシャの頭を探しに出かけましたが見つかりませんでした。
そこで象の首を斬り落として持ち帰り、ガネーシャの体につけて生き返らせました。ガネーシャは斬首されて殺され、象の首をつけることで生き返った神様なんですね。
ガネーシャはドクロの神だといってもいいと思います。
●布袋の袋の中には何が入っている?
布袋は死後にその姿を見かけられたという伝説があります。
種明かしをすれば、おそらく布袋は双子だったのだと思いますが
布袋の死後に布袋の姿を見た人は、布袋は生き返ったと考えたのでしょう。
上の写真は京都・萬福寺の布袋像ですが、手に風呂敷包みのようなものを持っていますね。
この風呂敷包みはちょうどヒトのドクロが入っていそうな大きさです。
●髑髏は復活にかかせない呪具だった?真言立川流では髑髏に漆や和合水を塗り重ねて髑髏本尊を作り、これを袋に入れて7年間抱いて寝ると髑髏が生き返って語りだすとしています。
聖天さんのルーツとされるガネーシャも体に象の頭部をくっつけることで復活していますし
昔の人は髑髏は復活にかかせない呪具であると考えていたのではないでしょうか。
待乳山聖天の境内からスカイツリーが見えました。先ほど述べたように、聖天さんはガネーシャという神と関係があり、そのため象頭のお姿をしているとされています。
聖天さんのシンボルとして巾着袋が描かれるのは、その中に復活の呪具である髑髏が入っているということなのではないでしょうか。
●摩耶夫人がお釈迦さあのために投じた薬とはお釈迦さまの涅槃図にも赤い風呂敷包みのようなものが描かれています。
http://www.gyokusenzi.com/sanbukki/nehanz/nehanz.htm (リンク先画像の向かって左上あたり)
摩耶夫人がお釈迦さまのために投じた薬の入った袋で、お釈迦さまに届く前に木に引っかかったと説明されています。
摩耶夫人がお釈迦さまのために投じた薬とは髑髏であり、赤い風呂敷包みの中には髑髏が入っているのではないかと思ったりします。
新幹線は窓際の席が好きです。車窓から写真を撮ることができるので~♪
富士山が見えたーー♪
↑ これはかなり京都駅に近づいたあたり。
あわてて京都駅で下車し、京都駅ビルの長いエスカレーターを駆け上ります。
なんとか、小焼けにまにあった~。
京都駅ビルで撮影した小焼けの空に、スペーシアから撮影したスカイツリーを合成してみた。↓
塔百景89長い栃木&浅草の旅にお付き合いくださいまして、ありがとうございました!
毎度、とんでも説におつきあいくださり、ありがとうございました!
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