淡嶋神社では3月3日に雛流しの行事を行っています。
境内には全国から奉納された雛人形やお面などが所せましと並べられ、異様な雰囲気。
雛人形を小舟に乗せ、行列を作って船を浜へと運びます。
幣が風に乗って舞います。
多くの参拝者が見守る中、雛人形を乗せた小船は沖へと向かっていきます。
昔、人形とは息をふきかけたり、肌をすりつけたりして自らの穢れを移すための道具でした。
人形は穢れを移されたのち、川や海に流されました。
上の写真は貴船神社の人形流しのようすです。
風に乗って舞う白い紙が人形の形をしているのがわかりますか?
雛人形ももともとは紙で作られた簡素なもので、これに息を吹きかけて穢れを移し、川や海に流していました。
最近の雛人形はどうか知りませんが、昔の雛人形は首が抜けるようになっていたと思います。
人形の首を抜き、それから和紙で包んで箱にしまった記憶があります。
子供のころは収納の邪魔になるので首を抜くのかと思っていましたが、考えてみると気持ちの悪いことです。
川や海に流された人形は水底に沈んだり、折れたり、腐ったりしたことでしょう。
(淡嶋神社では不法投棄にならないよう、人形を乗せた小舟は回収して浜辺でお焚きあげしています。)
人形が水底に沈んだり、折れたり、腐ったりするというのは人形の死を意味していると思います。
人形とは、人の穢れをしょわされて、あげくのはてに殺されてしまうものだったのですね。
ところが豪華な人形はもったいなくて簡単に海に流すわけにはいきません。
人形の首を抜くことは人形を殺す(魂を抜く)ことを意味しているのではないかと思います。
淡嶋神社・・・和歌山県和歌山市加太116
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[2015/03/06 11:29]
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